![]() | エクアドルを知るための60章 新木 秀和 (2006/06) 明石書店 この商品の詳細を見る |
私的には待ってましたの一書なのだが、なんでも去年の寿里先生の本が「日本初の体系的エクアドル本」とのことで、それまでの無風状態から二年連続体系本が出てしまうというのは、ひょっとしたら日本は今、空前のエクアドルブームなのかもしれない。編者は「中米のエクアドル」と書いた輩を叱責しているが、私などはかつて「エクアドルってアフリカでしょ」と何度となく言われたものだ。それを思えば感無量なのだが、ブームの思い当たる節はワールドカップしかない。初戦のポーランド戦のあまりにも完璧な勝利には驚いたが、まあ前回もあの「クロアチア」に勝ってるんだから決してゼブラではない。サッカー関連でこの本で一つ発見だったのは、フランス同様、人口比と反比例して代表の多数派である黒人選手たちの多くが、エスメラルダスではなく、チョタ谷の出身だということ。なるほど、それじゃあ高地にも強い訳だ。そんなこんなで、知ってるようで知らかったエクアドル知識が山積み。私はエクアドルで十本近くの日本映画「七人の侍とか愛のコリーダ(もち無修正ね)なんか」を観た人間だが、エクアドル映画なんてものが存在していたことを初めて知った。エクアドル文学が日本で翻訳されていた(1冊だけらしいけど)のも知らんかった。何せ本屋というものは文化施設以外では、てんで見かけた記憶がないというのに。もう気になってしょうがなかったエクアドル華人について教えてくれるのもイイ。グアヤキル市長や外務大臣まで排出していたとは驚き。ならば差別ネタにも触れてくれよ。執筆者も苦労したはずだし。で、「アンデスの声」の尾崎夫妻が米国移住というのも知らんかったけど、NYがエクアドル人人口第三の都市というのは知っていた。でも、スペインの外国人人口のトップがエクアドル人というのは知らなかった。モロッコ人より多いとはこれ如何に。なんだか不思議発見というか、昔の恋人の人となりをあらためて思い知らされ、考えさせられてしまったという感がある。難を言えば、「フェアトレード」の美名を謳う一私企業の宣伝は排除して欲しかった。なんか現地NGOともめているらしいNPOも同様。ちょっとノスタルジーに浸らせてほしいので。







