世界読書旅
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■ 初代大使が見たカザフスタン 
2007年12月15日 (土) 14:09 * 編集 *
初代大使が見たカザフスタン初代大使が見たカザフスタン
(2007/05)
松井 啓

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大使もの。タイトル通り初代の駐カザフスタン大使だった人の本だが、退任後十年、三回目の正直でようやく出版できたとのこと。著者が言うように「知名度の低い国だからダメ」だったのかどうかは定かではないが、退官記念で誰でも出せるのかと思っていた「大使もの」も、意外と敷居が高い様だ。この版元も聞いたことがないのだが、それなりに対価を払ったのだろうか。もっとも社長が痒いところまで手直ししたというのだから、良心的なところなのかもしれない。とはいえ、社長自ら鉛筆を入れたという大学教授の本が、面白いかどうかは別問題である。著者の思い出話は、まあいいとして、最後に政府広報みたいなカザフスタン・イントロダクションがたっぷりあるのは疲れる。著者はロシア・スクール出身で、カザフスタンの後に、ブルガリア、ナイジェリア大使も歴任した人らしいが、カザフスタンに一番思いいれがあるという。その理由は読めば分かることなのだが、とにかく思い出話は、ひたすら生活の「苦労自慢」ばかり。たしかに当時のカザフスタンには厳しいものがあったろうが、それはあくまで「大使水準」での苦労ということでしかない。どんなに抗弁したところで「不健康手当」であったろうに。その一方で、ナザルバエフをはじめ、外交関係の話はひたすらヨイショなので、対象的である。まあ苦労をかけた子ほど可愛いものであるということなのだろう。その辺は外交官の努めではあるのだが「北鮮」表記が出てくるのはビックリした。たしかに外交的には国交がないので、かつての「ワルソー」みたいに外務省には古い表記がそのまま残っているのかもしれないが、この部分には社長は鉛筆を入れなかったのかな。
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■ カザフスタン
2007年01月15日 (月) 12:01 * 編集 *
カザフスタン
カザフスタン
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文庫クセジュということで原書は2000年。例によって、あとがきで訳者がそれ以降の事項をフォローしている。それによると、その後、カザフスタンは奇跡的な成長ベースに乗り、政治面もナザルバエフ長期政権が安泰なのだという。その辺りは前が酷かったり、周りが酷かったりということもあるのだろうが、アラファトがイスラーム世界初の核保有国を祝福したなんていう物騒な状態からは脱したことはたしかであろう。その意味ではこの国からイスラーム世界へ核が拡散したり、中央アジアに核ドミノ現象が起こる可能性があった訳で、とんでもない不良国家を隣国に抱える身にとっては、カザフスタンは南アフリカと並ぶ核優等生国家とも言える。ただし、著者が指摘している通り、単純な優等生的ふるまいとして核廃絶を宣言した訳ではなく、それがたまたま自国となった領土にあったというシロモノであった以上、それを維持、管理するという能力もコストも欠けていたというのが実情の様だ。南アの場合も、周囲に脅威の対象がなくなって、ドミノできる様な国も周辺にはないという現実が、核開発の意味を失わせてしまったのだが、そうなると、元々、成功したのかも失敗したのかも不明のあの国が狙ってるのは「核廃絶」というカードではないかという気もする。どうもリビアを参考にしているフシもあるが、将軍様も大佐殿の様に国際デビューする日が来るのだろうか。

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