2017年08月23日Wed [05:58] ボリビア  

日本とボリビアの架橋

日本とボリビアの架橋 (ニホントボリビアノカケハシ)日本とボリビアの架橋 (ニホントボリビアノカケハシ)
斎藤 述史

郁朋社 2017-04-18
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育鵬社かと思ったのだが、違うところか。こちらのイクホウシャは自費専門みたいでホムペもレトロ感がある。ボリビアのシニボラ記だが、20年以上前の話。札幌の中学教員だったそうだが、サンフアン移住地の日系学校なので、言葉も標高も無問題。オキナワ移住地が沖縄出身者中心であるのに対し、こちらは九州出身者中心。昭和10年生まれにツッコミ入れるのも何なのだが、日本の今の若者はダメだ、道徳が乱れているという典型をここまで披露してしまうと、逆に清々しいか。現役時代は校内暴力全盛の時代だったと思うのだが、北海道はそんな下衆な中学生はいなかったのだろうか。親を親切にする真面目な子どもはマジと呼ばれ、人気がないというのは、何を誤解しているのか分からんけど、マジはこの年代だと不良語の一種なのかな。最後は小説まで載せているのだが、小説なのに、自分語りの説教調になったりで、社会科教師から理科教師に転じた意味が分かった様な。

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2014年04月25日Fri [01:08] ボリビア | 本・雑誌 |読書メモ  

アンデスの都市祭礼

アンデスの都市祭礼 -口承・無形文化遺産「オルロのカーニバル」の学際的研究-アンデスの都市祭礼 -口承・無形文化遺産「オルロのカーニバル」の学際的研究-
兒島 峰

明石書店 2014-01-28
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博論もの。オルーロのカーニバル研究。最近は祭りも世界無形遺産登録などが絡んだ起源争いがアジアでは起きたりしているのだが、ボリビアがオルロのカーニバル観光化に乗り出したのもアルゼンチンやチリがボリビア人移民の文化を自国の観光資源として売り出し始めたからだという。それは1950年代にまで遡るというから、古い話だが、地域のパトロンに支えれていたと思っていたカーニバルが実は一大産業であったことに気が付かなかったらしい。リオのカーニバル同様、ここでもチーム・ダンスが売りになるのだが、鉱夫起源(として知られていた)ダンスは実は精肉解体業関係者によって受け継がれているとか文化人類学的には色々と入り組んだ事情があるらしい。今のエボ・モラレスはオルロ出身だそうで、国としてもオルロを正式にフォルクローレの地として認定したとのことだが、カーニバル自体は先住民性はそれほど強くなく、白人や黒人文化を前面に出したものが多いらしい。

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2011年10月18日Tue [14:19] ボリビア | 本・雑誌 |読書メモ  

チェ・ゲバラ最後の真実

チェ・ゲバラ 最後の真実チェ・ゲバラ 最後の真実
レヒナルド ウスタリス アルセ 服部 綾乃

武田ランダムハウスジャパン 2011-07-22
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ゲバラ本ももう出尽くして、映画も撮り尽くしたという観もあるのだが、まだ「最後の真実」が出るか。と思ったのだが、この本の著者は本当にゲバラの遺体に触れたというボリビア人のジャーナリスト兼医師(どっちが本業か分らん。当時はジャーナリストとして取材したらしい)。結局、その記事を出す出さないで揉めて、その後ブラジルに亡命し、サンパウロ在住なのだそうだが、ボリビアでの最期の検証をボリビア軍側からの証言を基に施している。チェが捕獲されてからその死に至るまでの話は大体、映画でも描かれている通りなのだが、本人が見た話としてチェが靴下を5枚重ね履きしていて、その足は高貴なものだったが、足の裏はボロボロだったなんてのがある。当初、軍側がチェが交戦中に死亡したことにする予定だったらしいが、この著者が遺体の体温と弾痕痕から処刑されたばかりであることを見抜いてしまったのだという。オマケという訳ではないのだろうが、ボリビア以外にもゲバラ伝が付いていて、そこでも色々と検証がなされている。エコノミストをコミュニストと聞き間違えて国立銀行総裁に任命されたという話はやはり「伝説」であるのだが、その前から経済や数学の勉強にチェは異様に熱心だったらしい。手やデスマスクの行方も明らかになったし、残された「真実」はコンゴ時代くらいのものだろうが、さすがにチェ同様、あの辺のことはラテンアメリカ人の手には負えないか。

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2009年12月07日Mon [14:41] ボリビア | 本・雑誌 |読書メモ  

ボリビア移民の真実

ボリビア移民の真実ボリビア移民の真実

芙蓉書房出版 2009-10
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著者は前々身の日本海外協会連合会の頃にJICAに入った人で、ボリビアの移住地に営農支援として駐在していたらしい。ということで、話自体は50年も前のことなのだが、近年、ドミニカ共和国の移民裁判があったり、デカセギ現象があったりして、今年、78歳の著者に50年もの昔、ボリビアの日本人移住地で何があったかを記す必要性を感じさせたのかもしれない。もっとも、一番の影響を与えたのは若槻泰雄の存在なのであろう。この本にも若槻の若き日の姿が登場するのだが、激高した移民に銃口を突きつけられても平然とする若槻の武勇伝は同じ場にいながら真っ先に隠れ逃げた他の官僚との対比で描かれる。若槻が自身が手を染めた「棄民」政策の反省から、やがて国家をそして天皇制にまでケンカを打って出るのだが、一つ世代が下の著者は戦争や天皇に関してはともかく、同じ職場にいたものとして、「棄民」政策の末端を担ったという反省は老齢期を迎え、清算しておきたいものなのだろう。著者がいたサンフアン移住地はドミ共の様に、荒野と化した訳ではなく、現在は市に発展し、日系人が市長を務める「成功した移住地」でもある。その功績がJICAや日本政府ではなく、苦難に立ち向かった移民たちに帰すべきものであるということを50年前の記録は如実に映し出している。

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2009年10月19日Mon [15:44] ボリビア | 本・雑誌 |読書メモ  

革命の侍

革命の侍―チェ・ゲバラの下で戦った日系二世フレディ前村の生涯革命の侍―チェ・ゲバラの下で戦った日系二世フレディ前村の生涯
Mary Maemura Hurtado

長崎出版 2009-08
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ボリビアでチェと共に散ったフレディ前村の評伝。著者は姉と甥とのことで、原書はボリビアで出ているらしいが、最初から日本向けの企画で書かれたものなのかどうかは分からない。ボリビアの「最後の戦い」は映画にもなって、ゲバラブームも何度目かの再燃だが、その映画で特定化された役でもなかったフレディの評伝はブームに便乗できる程のものでもなかろう。ただ、執筆者であるこの母と息子は市民運動家としての顔があるらしく、自国の左翼政権誕生で「革命家の血筋」が一転して勲章になったところはある様だ。キューバに留学するまでの前半生は姉の記憶を辿ったものと思えるが、内容の多くを占めるゲリラ戦の描写は「ゲバラ日記」等、伝説化された物語を踏襲したものではないかな。その意味ではゲバラのラテンアメリカ主義に則ったもので、主人公も執筆者であるその姉と甥も日系人という側面に意味を置いたものではない。フレディの一世の父が胃腸の病気で死んだのはボリビアに来てから高脂質を摂取する食習慣に変わったからだという記述があるが、これだけは気になる話である。フレディ自身もボリビア山中で一世の父、現地混血の母の下に生まれ、亜熱帯のキューバに留学し、故国の山奥でアルゼンチン生まれの革命家と運命を共にするのだから、人生色々ではある。

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2009年03月17日Tue [11:20] ボリビア | 本・雑誌 |読書メモ  

『悪なき大地』への途上にて

aku.jpg『悪なき大地』への途上にて
Beatriz Palacios 唐澤 秀子

編集室インディアス 2008-08
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ウカマウ映画集団というのは懐かしいが、これはその集団のプロデューサーだった人が書いたルポ集らしい。1979年のものから入っている様だが、本人は2003年に亡くなったとのこと。何でもキューバの医者に診てもらう途上に、飛行機の中で亡くなったらしく、死去した地がハバナとなっているのだとか。壮絶な最期だが、享年45か。80年代によく上映会が行われていた記憶があるのだが、当時はまだ20代だったのか。なんでも訳者がキトで映画を観て、著者と知り合った時には、まだ10代だったらしいが、亡命中の身であった様だ。それから、この訳者が熱心に日本で上映会を開いていく訳だが、太田昌国とは私的なパートナーかなんかだろうか。この本も現代企画室のコードだが、編集室インディアスというのが訳者の個人ユニットらしい。ウカマウ集団も映画協会へと発展したそうだが、モラレス政権下では逆に軌道修正したりはしないのだろうか。先日、ポレポレで中国の「黄牛田」集団を観て来たところなのだが、DV時代にあっては、こういう集団が世界各地に出現して然るべきことなのだろう。「第三世界」映画集団の先駆けであるウカマウ集団は今後は映画史上でもマトモに評価される時代になるかと思うが、題材が社会問題に収斂されてしまう「第三世界」よりも、「第一世界」の映画集団に面白いものが出てくるかもしれない。何が「映像世界」の普遍なのかはデジタル時代では変化していくのが当然の帰結かと思われる。

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2006年10月24日Tue [22:31] ボリビア | 本・雑誌 |読書メモ  

ボリビアを知るための68章 

ボリビアを知るための68章
真鍋 周三
明石書店


着々と進む「知るための」全世界制覇。満を期しての登場だったのか、ボリビア編は68章400ページもある。この分だとウルグアイ、パラグアイなんかも単独刊でいけそうだ。ギアナ三国は三国まとめてでもいいから是非出してほしい。この辺のマイナー国は売り込みが効くみたいので、縁やゆかりがある人は是非挑戦してほしい。そんなボリビア編だが、いきなり執筆陣が総登場してプロフィールを自ら語るという異例のスタート。淡々と経歴だけ記す人がいる一方、マスコミ露出が多い人は自己顕示欲が強かったりして面白い。通常無難なこども写真が表紙を飾るこのシリーズにあって、決闘シーンが表紙というのも異例のこと。日本でこれの上をいくボリビア本がでることはもうないだろうから、かなり気合いが入っている印象を受けた。特に遅野井先生の政治編はかなり分かりやすくかつ濃密。この国のキーワードである「先住民性」「国土喪失」については歴史、民族、言語、経済と徹底解説。ただ、このシリーズのウリである文化も悪くはないのだが、ややインディへナに偏り過ぎている感じはある。ボリビアを理解する上で、それはそれで間違いではないが、欧州移民や、個人的に興味があるボリビア黒人を割愛したのは残念。日系についてはもちろん外していないのだが、この国で世界的に知られている詩人が日系人だということはしらなかった。ペドロ・シモセという人だそうだが、顔は純日系人っぽい感じもするが、アイマラ人にも見える。要は先祖が同じということだ。また、世界的といえばいかにも明石が好きそうなウカマウ集団の映画を無視したのはなんでだろう。同じ高地勝ち組でも、今回そのレッテルを払拭したエクアドルに完全に水を空けられたサッカーは無視してもいいけど、スポーツは1章くらいほしい。音楽は「フォルクローレ・ギタリスト」という人が書いているが、これがミュージック・マガジン風の解説で5章も使っている。だが、私の大好きなカルカスはわずか1行だ。サッカー場に5万人を動員して、総立ちにするフォルクローレ・バンドなんてそうはいないだろうに、くやしい。

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