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2019年03月22日Fri [18:07] ロシア  

共食いの島



「共産主義黒書」にも書いていた親子2代のソ連研究者らしい。フランス人だが、親はバルト・ドイツ人で、ロシア革命のときに家族でフランスに逃れたとのこと。父親はソ連軍のプラハ侵攻の絶望の中、パリで自死したそうだが、政治的背景があったのかは分からん。タイトル通り、人肉食の話になるが、スターリン時代にシベリアのグラークで起こったこと。絶海の孤島というのではなく、オビ川の中洲の島であり、背景に食糧難があったのはたしかだが、人肉食を行った者たちは他の囚人と比べてみても、格段に痩せこけているという訳でもなく、「犯罪者」の集団であったという。満洲で狼藉を働いたソ連兵もそうしたならず者たちであったとはよく言われるのだが、それが事実なのか、階級神話なのかは分からん。ガダルカナルのケースでは身分的な理由を聞いたことはない。

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2019年03月07日Thu [15:39] ロシア  

ソ連歌謡 



その昔、芳賀書店に向かう客で満杯のエレベーターをその前に階で降りることに軽い優越感を味わった記憶があるが、新世界レコ-ドも閉店して10年以上になるのか。というかよく2000年代まで保ったと言った方が良いと思うが、やはりこうした常連客に支えられてきたからであろう。新世界レコードと芳賀書店が同じ古書センターに存在したというのもベルリンの壁を彷彿させるものであったのだが、生き残った芳賀書店も倒産寸前だったみたいだし、この先の展望も厳しいので、単純に資本主義が勝利したというのものでもない。当時は聴いてみる手段もなかった時代なので、東側世界のレコードをジャケ買いする勇気はなかったのだが、そこに陳列されているのが、体制音楽ではないという雰囲気は感じていた。今となってはソ連でロックもエロ本も禁制ではなかったということは分かっているのだが、この本で紹介されている盤面を見る限り想起されるのはソ連という体制ではなく、70年、80年代の洋楽の雰囲気である。

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2019年03月02日Sat [18:25] ロシア  

プーチンのユートピア



70年代に家族で亡命したロシア系イギリス人とのことだが、ロンドンから来たロシア人というのはロシアでプレゼンスが高いのか。実際は人は変わっても町は変わらないロンドンよりもモスクワの方が変化が大きく。より活動的であるというのは確かではあろう。プーチンが幾ら独裁専制であっても、人々は成功も享楽も掴むことができる訳で、運命ではなく才覚で人生を切り開くタイプの人間にはユートピアではあろう。とはいえ、こうした生き方がソ連時代に無かった訳ではなく、愛人稼業もヘルズ・エンジェルズもソ連に存在した。一寸先が闇になるのは同じであるが、それが政治的理由か経済的理由かの違いはある。

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2019年02月13日Wed [14:51] ロシア  

ウオッカの歴史



原書房の食の図書館も底なし沼みたいになってきたが、このシリーズは一国完結にしないのが特徴。それがポリコレなのかmそいれんが、仮に「寿司」が出たとしても日本以外の記述が多くなるだろう。ウォッカもロシアのものというイメージが強いのだが、その起源は定かではないとのこと。ポーランドとウクライナが起源に名乗りを上げているのは分かるが、そもそも蒸留酒であれば、これはもう起源追求は無理である。ただ、ウォッカ=ロシアというイメージに関しては日本はもしかしたらガラパゴスなのかもしれない。アメリカではウォッカ・ブランドを立ち上げるのがセレブの流行というのもある様だし、中国のウォッカ市場でトップのシェアを占めるのがイギリスの企業だという。中国ではウォッカの出荷数が既に白酒を超えたというのはにわかには信じられんのだが、そうなのか。

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2019年01月21日Mon [02:58] ロシア  

かわいいロシアのA to Z



かわいいロシアと言えば、マトリョーシカなのはチェブラーシカが可愛くないからという訳でもなかろうが、日本人で日本人形を可愛いと思う人はあまりいないのと同じく、ロシア人もマトリョーシカが可愛いなどとは思わんのだろう。A to Zなので苦肉の策なのかヨーグルトとか教会とかも入っていて、ロシア人にこのヨーグルト可愛いとか、あの教会カワイイなどとほざいたら、イミフになるんでは。御茶ノ水のニコライ堂などはちょっとカワイイと感ずるが。

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2019年01月20日Sun [02:49] ロシア  

プーチンとロシア革命



産経モスクワ支局長で、産経連載のものらしい。河出は最近左派側っぽいが、産経産の本も出すのか。別に左になった訳ではなく、柱である文芸部門の韓国利権が理由かもしれんが、テーマが一応ロシア革命でもあるから、左だとしても整合性はあるか。プーチンとロシア革命のコラボというより、クロスオーバーさせたものだが、ロシアの愛国主義が帝政復古に向かわないのはそれ以後がどうあれ革命には意義があったという国民のコンセンサスがあるからであろう。中国で共産党が下野する日が来たとしても、帝政復古は無論、国民党回帰が起こるとは思えない。とはいえプーチンも習近平も疑似帝政であることは間違いない訳で、その意味では伝統主義者ではある。

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2018年12月31日Mon [05:48] ロシア  

プーチンとロシア人



1980年に出したものが元なのか。プーチン=ロシア人=ソ連人という論法は分かりやすい。そこにあるのは強烈な大国意識とその裏返しである劣等感ということになるのだが、トランプはその支持基盤、習近平はその実力の点でプーチンには及ばないので、世界で一番影響力がある人間ということは確かに言えるか。プーチンが内包するソ連は強権であって、ゴルバチョフ、エリツィンに欠けていたからこそプーチンが待望されたのだろう。サンクトペテルブルグ人でベルリンにいたというのも「ヨーロッパ性」を感じさせ、クレムリンの「野蛮性」を稀釈しているのかもしれん。ロシアの「野蛮」はタタール人の遺伝子とされるそうだが、それ自体が神話である。

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2018年12月26日Wed [03:55] ロシア  

ロシアの愛国主義 



博論もの。タイトルからしてロシアの愛国主義はすなわちプーチン主義的な感じを受けるが、ロシアの愛国主義は共産党という左のベクトルに依って担われている部分も大きい。共産党はつまるところソ連復古主義であるからにして、単純な左翼という訳ではないのだが。プーチンが成功しているのはこうしたソ連から継承した大国主義と、土着の民族主義を融合させたところにあるか。もっともソ連もロシア帝国の後継国家であることのは変わりはなく、ロシア人の愛国の形は基本的に富国強兵にはあろう。そうしたロシア型愛国主義を共有しない非ロシア系国家であるタタールスタンなどでは、タタール・ナショナリズム・リバイバルが生じ、ラテン文字を復活させたりした結果、枠内のロシア系が反発し、ロシア・ナショナリズムに合流するという流れ。ウクライナで起こった事も基本的にその線であるのだが、ソ連と違って、ロシア連邦には民族主義が担保されているので、非ロシア系の吸引力は弱くなるか。

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2018年12月24日Mon [04:26] ロシア  

メイド・イン・ソビエト



もっとありそうだけど、意外と無い企画。「共産主婦」とかだとソ連は対象外だったかな。ソ連の場合、帝国過ぎて、マニア受けしないというのもあるかもしれんが、共産趣味的にもネタっぽくないのでつまらんか。私は末期にソ連の空気だけは吸うことができたのだが、勲章もバッジも既に外人向けの土産扱いになっていたので、即物的なイメージしか無い。キューピー人形がソ連でmの作られていたとは知らんかったが、キューピーって、固有名詞ではなく、総称であったのか。男女差が無いのは日本のキューピーと一緒か。マトリョーシカも元々はおきあがりこぼし人形だったそうで、万博出品後に土産物化されたものらしい。

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2018年12月12日Wed [13:47] ロシア  

日露近代史



ロシア研究はその国土の広さもあって、欧州担当、中央アジア担当、など研究者も分担されている感はあるのだが、極東は地域研究的にはヨーロッパ的なところと、北東アジア的なところを押さえなくてはならないから大変である。日露中関係研究という学問領域だと、ロシア→中国という流れが多いのかな。この新書も日露近代史であるが、中国のウエイトは高いし、朝鮮にモンゴルも関わってくる。それで470ページクラスになる訳だが、日露関係は隣国であり、平和条約未締結の国であり、領土問題もあり、過去に戦火を交えた国なのに、日中は無論、日韓に比較しても相対的感心が低いのは日本と極東の関係ではなく、日本とモスクワの関係という枠組みで捉えられるからか。

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2018年12月09日Sun [03:29] ロシア  

知られざるシベリア抑留の悲劇



定年退職後にロシア語の勉強を始めシベリア抑留研究者となった人だが、歴史、啓蒙、史料集と出しきた中で、これは読み物的要素が強いもの。掴みの「ラーゲル天皇」の話は第一章ではなく、序章としているのだが、日本人ではなく、ロシア人だからそうしたのかな。しかし、最初に映画化決定みたいな話を持ってくるのは計算してのことであろう。加害者であり被害者であるという視座はこの手の話には欠かせないものであるのだが、ロシア兵のケモノ話は古今東西付き物なのは単に被害者の物語だけが語り継がれるからということでもなかあろう。

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2018年11月25日Sun [02:29] ロシア  

セルツェ-心



自費で出したものを道新が取り上げて、東洋書店新社で増補版となったらしい。ロシア語通訳の人らしいが、本名の様なので不破哲三とは関係ないか。択捉でソ連軍占領下を経験した人のオラヒスであるが、ほぼロシア兵との交流話である。略奪があった事も書かれているが、心温かいロシア兵の思い出がメインであり、当時子どもであれば、そうなるかと思う。圧倒的な物資力の違いがあった内地のギブミーチョコレート経験よりも距離感は近い。占領下は暗黒というのはイデオロギーであるのだが、併合を植民地、植民地を強制占領と言い換えるのはそうした概念を踏まえてのことであろう。非日常でも日常でも、そこに人間の生活があったことには変わりはない。

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