産編。この版元も「海外もの系」だけど、コロナには影響ないか。日本在住の書き手だと、当分ネタの仕入れには行けそうにないが。「私のとっておき」から昇格した形だが、反響良かったんかな。イタリア、フランス、スペインとは勝負にはならんが、その分、国の料理はニッチではある。とはいっても、ばかりゃうとか、カウドベルデとかではなく、ポルトガル人にとっても、ご当地グルメみたいなものを食べるというあくまで旅グルメ本。スペインほど米は食わず基本はパンで、野菜はポテトフライかトマトといった健康志向っぽくない印象なのだが、移民先に自国料理を広めるというより、西欧や大陸、アフリカの食文化が入りやすい環境ではある。

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昔よく「世界の日本人」系で出てた人だが、帰国していたのか。現在は京都でポルトガル菓子専門店を経営とのことだが、京都出身で、京都バブルに乗っからない手は無いか。カステラも載っているが、あくまで日本菓子として。カヴァカシュ・デ・レゼンデという菓子はカステラの上にシロップをかけただけのものの様に見えるが、ポン・デ・ローがその原型なのか。マカオというか香港でお馴染みの葡式蛋撻は本名「パステル・デ・ナタ」。パステルは粉もんの意味だが、ブラジルだと揚げパイ、ポルトガルだと焼き菓子をまず思い浮かべるかな。

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![]() | レトロでかわいいポルトガルの紙もの 矢野 有貴見 イカロス出版 2017-10-23 売り上げランキング : 154724 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ポルトガル関連3冊目らしいが、ポルトガル民芸のネットショップというのはニッチになるんかな。レトロはあってもかわいいは無いんじゃないかというイメージなのだが、かわいいはもう臨機応変のポジティブ表現だから、レトロ=かわいいも成立するか。ポルトガルにも新しいデザインやスタイルが出てきているのだろうが、外人が求めているのはそういうものではないということか。

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![]() | 大航海時代の日本人奴隷 (中公叢書) ルシオ・デ・ソウザ 岡 美穂子 中央公論新社 2017-04-19 売り上げランキング : 13745 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
別の著者が2013年に出したのもブックレットみたいなものだったが、これも壮大なテーマにしては170ページくらいしかない。ポルトガル語の原書の抄訳みたいで、訳出されなかった部分が気になる。訳書ではなく、日本人の嫁との共著という形になっているが、実際は別に訳者がいるらしい。著者がポルトガル人で、嫁が日本人ということもあるが、別に告発調ではなく、逆に日本人がポルトガル人の奴隷であったことを認めない日本人研究者を揶揄しているところもある。ただ、日本に来て奴隷商人をしていたのはユダヤ系の改宗ポルトガル人で、日本人信徒と摩擦が生じたとか、何だか「性奴隷を売ったのは朝鮮人業者」みたいな言い分な感じも。新大陸に売ったのもスペイン人といった印象操作もあるが、ポルトガル人が世界に奴隷をばら撒いていたのは確かなこと。ポルトガル語の「モッソ、モッサ」がかつては奴隷の呼称であったとは知らんかったが、スペイン語の「チーナ、チーノ」が現在でも奴隷的響きを孕んでいるのは歴史的要因が大きいか。


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![]() | 描かれたザビエルと戦国日本 鹿毛 敏夫 勉誠出版 2017-01-12 売り上げランキング : 219370 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
版型大きめのビジュアル本。ザビエル画がポルトガルに大量にあるのはザビエルがポルトガルの為に働いていたから。元々バスク人で、本人が認めた母語はバスク語。他にフランス語、ポルトガル語、ラテン語、イタリア語が出来たそうだが、この時代はナバラ王国であるので、カスティリャーノは話さないか。上川島には行った事が無いのだが、教会があるのか。訪問記ブログを見つけたが、教会に入るのに入場料を取られたのだとか。10元だと、外国人だけぼったくったという訳でもなさそう。この辺はバチカンと国交結んだ後はどうなるのだろうか。今の法皇はイエズス会出身であるが。

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![]() | 郷愁のポルトガル―スケッチ紀行 定松 潤子 石風社 2016-05 売り上げランキング : 1792950 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
副題通りスケッチ紀行なのだが、そんな長い期間の旅行ではなかったのだろう。それでも「郷愁」になるのは「サウダーデ」の話でも聞いたからなのだろうが、添えられているポルトガル語は Portugal tem mais nostalgia かいな。エールフランスのポルト・イン、リスボン・アウトか。石風社で福岡の人みたいだが、AFはJALのコードシェアで福岡便があるのか。旦那は湾生。

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![]() | ザビエルの置き土産 お菓子 ごちそう ありがとう レナート・ミナミ 幻冬舎 2017-02-16 売り上げランキング : 374546 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
幻冬舎は自費本を企業出版(ブランディング出版/カスタム出版)なんて呼び始めていて、その筋のものだから、好きな様にやってかまわんのだが、中には真面目に受け取る人もいるから、お断りは入れた方が良いんじゃないかな。オブリガード→ありがとう程度のご愛敬ら始まり、辞書はジショナリオでポルトガル語起源と来て、後はもう暴走一直線で、収拾が付かなくなっている。万葉集を現代韓国語で読んで、日本語は韓国語というものに近いが、ワッショイは男らしい掛け声、マッチョがなまってワッショイになったと、韓国語とポルトガル語で妙な起源戦争を仕掛けている。市之瀬先生辺りに是非判定をお願いしたいね。

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![]() | ポルトガル 震災と独裁、そして近代へ 市之瀬 敦 現代書館 2016-04-07 売り上げランキング : 164253 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
「ポルトガルってまだあるんですか?」と言われたというのはさすがにネタっぽいが、サッカー好き以外は現代ではなく、過去の国といったイメージが強いのかもしれん。上智みたいなイエズス会大学でもポ語科はブラジルが標準みたいだから、市之瀬さんは孤軍奮闘の傍ら、脱ブラジル非ポルトガルとしてのポルトガル語世界啓蒙に力を入れてきた。そんな中、大震災復興モデルとしてポルトガルが注目される様になったので、チャンスとばかり、大作を仕上げた。とはいえ、復興モデルは否定している上、現代史、それもフリーメイソンの視点でという掟破り。メイソンが絡むと途端に陰謀論になってしまうのだが、元NHKの松永アナが幼少期を過ごした頃のリスボンはスパイのメッカだったらしいし、そういう話はポルトガル人は大好きな様。サラザールの長期独裁政権の陰にはメイソンがと思いきや、対抗馬の共産党や現在も健在らしいマリオ・ソアレスがそうなのだという。サッカー本も一冊出しているのだが、ここでもサッカー話に熱くなっている。その辺がポルトガルに馴染める要素なのかもしれん。ブラジルは無論、隣のスペインと比べても、あまり居心地が良いとはいえん。この国での日本のイメージは現代ではなく、「発見された」過去なのである。


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![]() | ポルトガル語圏世界への50のとびら 上智大学外国語学部ポルトガル語学科 ぎょうせい 2016-01-22 売り上げランキング : 531950 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
上智のポ語学科が総力を挙げたPR本か。受験期に合わせて出したみたいだが、これで出願を決める生徒さんがどれだけいるか。上智の中では神学部を除けば狙い目学科であるのだろうが、イスパニアの壁は大きいか。市之瀬敦が頑張っているが、あとはブラジル勢に完全にシフトしている。本国ポルトガルでも、ブラジル・ポルトガル語をポルトガル語圏の共通語とすることで合意したとかなんとかという話もあったが、アフリカなどはブラジル語は馴染みがないんじゃないかな。とも思ったのだが、ナイジェリアなどにはブラジル帰りの黒人コミュニティが存在するそうで、リベリアみたいに解放奴隷を送還して入植させたのではなく、自らが貯めた金で切符を買ってアフリカに帰還したと推測されるらしい。近代になると、アフリカとブラジルを往復する者も出てきて、ブラジル生まれの黒人は主に宗教的目的で子どもをアフリカに送って教育したのだという。東北部にヨルバ語を話すコミュニティがあると、混血系の人に聞いたことがあって、それは最近来た移民ではなく、200年も言葉を守っているというから、にわかに信じられなかったのだが、アフリカとブラジルの関係も一筋縄ではいかない様だ。



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南蛮貿易とカステラ
長崎のカステラ老舗福砂屋が作ったものらしい。ISBNも定価もないが、かなり本格的なもの。執筆はその道の研究者5人で、いずれも数冊の単著を持つ方々だ。福砂屋のホムペには全く言及が無いし、著者の一人のブログにちょっと告知されているくらいなのだが、図書館寄贈分だけなのかな。カステラ研究者への謝礼仕事みたいなものかも。カステラがポルトガル語由来だということはよく知られていいるkrど、カステーラなんていうお菓子は聞いたこともないので、不思議に思ってたのだが、カステラはカスティーリャか。また、お城のカステロ説もあるらしい。ぼうろは菓子なので、かすてぼうろはスペインの菓子になるか。そのドンピシャのレシピが発見されたみたいで、福砂屋も再現を試みたのだろう。


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ANDORINHAって何かと思ったら、著者の営むネットショップらしい。この手の本はそのパターンが多いな。東欧雑貨ではなく、ポルトガル雑貨なのだが、東欧みたいなセンス良さげではなく、垢抜けない感じ。アズレージョの伝統はあるから、陶器はいいものがあるか。刺繍も有名みたいだが、絨毯刺繍などはイスラームの影響か。持ち帰りたい様なものは何もないが。

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![]() | Mourinho ジョゼ・モウリーニョ自伝 ジョゼ モウリーニョ Jos´e Mourinho 東邦出版 2016-03-15 売り上げランキング : 12217 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ジョゼ・モウリーニョ自伝とあるから、そうなのだろうが、これを自伝と言って良いのかどうか。モウリーニョ自身はこれまでの数多の評伝に納得いかない様で、「自伝」は自分で書くと決めたのだろうが、その時間が無かったのか、スキルが無かったのか、或はプライベートなことは書きたくなかったのか分からんが、ベンフィカからチェルシーまでの監督時代の写真にコメントを付けただけのものを自伝としてしまった。ただ、「自伝」という邦題を付けたのは東邦出版であって、モウリーニョは私のピクチャーブックであると言っているのだが。

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