2017年09月27日Wed [06:11] 中南米  

ラテンアメリカをテーマに起業するというリアル

ラテンアメリカをテーマに起業するというリアルラテンアメリカをテーマに起業するというリアル
金安顕一

中南米マガジン 2017-07-10
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中南米マガジンの本なのか。クラウドファウンティングで作ったらしい。中南米マガジン自体がビジネスとして成り立っているのかどうかは分からんが、その辺を含めて、編集長がいつも聞かれる疑問に答えた形なのだろう。日本のラ米研究者は600人ほどいるというのは学会での頭数が根拠なのだろうが、それすらラ米で食っている人数に数えるのは怪しいので、スペイン語、ポルトガル語出を職に繋げられるのかというのは学生獲得に於いても切実な問題になるか。スペイン語などは世界的には中国語を大きく引き離して、二外のトップだと思うが、日本ではそれほど地位がない。職安でそれ関連の仕事を探したことあるが、1.2件見つかれば良い方。そうなるとやはり起業の方がリアルということになるが、店関係が基本となるか。太田昌国などもで出てきて、出版事情も語っているが、あそこも北川フラムが出版社を買収したところから始まっている。覆面屋とかレコード屋は好き者には実益度外視だろうけど、やはり食い扶持は他に必要っぽい。

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2017年09月05日Tue [05:53] 中南米  

ラテンアメリカはどこへ行く

ラテンアメリカはどこへ行く (グローバル・サウスはいま)ラテンアメリカはどこへ行く (グローバル・サウスはいま)
後藤政子

ミネルヴァ書房 2017-05-30
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ミネルヴァの「グローバル・サウスはいま」はもう全巻出ているのか。アフリカの巻はまだ読んでいないな。大御所の後藤政子もそうだけど、もう1人の編者も左派シンパみたいだな。とはいえ、ラ米研究者で右派シンパは聞いたことが無いし、ゲバラ、ピノチェト、解放の神学、サパティスタ等諸々を否定して生きていける業界ではないか。とはいえ、センドロ・ルミノソとか最近のベネズエラなどは批判の対象でしかないだろうし、カストロも長生きしすぎて左派的イメージは消えてしまった。ブラジルが失速し、アメリカも存在感がなくなっているので、盟主無き共存がこの先も続くなのだろうが、国家間の格差よりも国家内の格差が深刻なのは共通している。キューバは例外的な位置にいたが、外貨組との格差が生じてきているし、ベネズエラの混乱はどこの国でも起こりうる現実である。コスタリカやチリといった国が先進国に近づいているとされているが、長い間その位置にいたのはベネズエラであった。ただ、コスタリカでも殺人発生率はアメリカの2倍、日本の10倍以上という状況であり、チリも言うまでもなく治安の問題は抱えている。

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2017年06月26日Mon [04:56] 中南米  

非核地帯

非核地帯―核世界に対峙するリアリズム (中部大学ブックシリーズActa)非核地帯―核世界に対峙するリアリズム (中部大学ブックシリーズActa)
福島 崇宏

中部大学 2017-04
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博論ものだが、ブックレット。中部大学は風媒社が下請けになっているんだな。この大学の傾向は知らんのだが、武田邦彦が大学の見解を代表している訳でもなかろう。博論は国際人間学研究所というところなので、理系的な部分は問われないのだろうが、反核という点では版元と同じか。トラテロルコ条約もブラジルの原発開発には留保を示した訳だが、核抑止力についてはアルゼンチンだけが前提であったのだから、隣国の実戦核と対峙している日本とは訳が違う。ブラジル、アルゼンチンも別に対立関係にあった訳ではなく、両国の軍事政権終了やアルゼンチンとイギリスの戦争終結、そして冷戦終結で核兵器開発が無用になったということである。

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2017年06月12日Mon [04:48] 中南米  

ハイン

ハイン 地の果ての祭典: 南米フエゴ諸島先住民セルクナムの生と死ハイン 地の果ての祭典: 南米フエゴ諸島先住民セルクナムの生と死
アン チャップマン Anne MacKaye Chapman

新評論 2017-04-24
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フエゴ諸島の先住民の言語最後の話者とかテレビで見かけたけど、今から50年くらい前にはこんな儀式がまだ残っていたのか。著者はアメリカ人らしいが、原著はスペイン語で書き、チリで出版、その後自ら英訳したのだという。全裸全身ペインティングはエチオピアのオモ谷の部族が最近有名になったけど、それに似た感じがあるな。しかし、南極の近い極寒の地で裸で生活していたというのはいつも驚くのだが、人間が衣服を着る様になったのは、人類の歴史の中でそう古い話ではない。言語も危機であるのなら、こうした儀式はもう見られないのだろうし、観光資源になる訳でもない。とにもかくにも貴重な記録ではあろう。

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2017年04月17日Mon [04:34] 中南米  

わたしのイスパニア語の旅

わたしのイスパニア語の旅: スペインから中南米諸国へわたしのイスパニア語の旅: スペインから中南米諸国へ
市川 慎一

彩流社 2017-01-23
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仏文学者で、独学によりスペイン語をマスターし、論文、講演もこなしているのか。懐かしのジャマサーキ先生が聴講生として受け入れた著者に驚嘆しているのだが、スペイン科学研究高等会議のスペイン派遣研究員になったのは66歳の時なのか。壽里順平とは同じ歳みたいだが、あの人もたしか独学組だった様な。佐野碩の話で、メキシコの研究者にサノ・セキは語学の天才だとしても、外国人に台詞の指導など出来るのだろうかと尋ねたところ、スペイン語はフランス語か他の西洋語の下地がれば二、三年でマスターできる、佐野は暁星の出身だから問題ないでしょうと言われたとのこと。暁星もさることながら、著者自身の事を代弁させたのかな。

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2017年04月06日Thu [05:10] 中南米  

中南米野球はなぜ強いのか

中南米野球はなぜ強いのか――ドミニカ、キュラソー、キューバ、ベネズエラ、MLB、そして日本中南米野球はなぜ強いのか――ドミニカ、キュラソー、キューバ、ベネズエラ、MLB、そして日本
中島大輔

亜紀書房 2017-03-15
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WBC用なのだろうけど、最近研究書でもこのテーマがあったな。こちらはスポーツ記者とカメラのコンビによる訪問記で、セルティックで中村俊輔の密着取材をしていた人で、帰国後は野球に転向したらしい。どの国も日本のプロ野球に人材を排出しているのだが、さすがに現地の野球界では日本の認知度は大きい。規律というのがキーワードとなってくるのだが、ヨーロッパ人監督がアフリカで指導する様になって、一気にアフリカの幾つかの国を世界の強豪国に押し上げたのと同じキーワードが使われているのだが、日本経験者は特にその辺を感ずるのであろう。フランコやマルちゃんは日本べた褒めであるのだが、今でも二人は日本と仕事しているから、ドミニカ人選手を日本に送り込むにはまず規律を教えなくてはならんのだろう。キュラソー、キューバ、ベネズエラは確かにドミ共より教育水準は高いのだが、まるでドミニカ人選手は知的なプレーができないという言い草はどうなのかな。ベネズエラ訪問記は野球というより国のヤバさルポみたいになっている。ベネズエラはチャべス以前からヤバイ国であまり良い思い出はないのだが、ここまで行くと同情してしまうな。ペタジー二は生死も不明なのか。あの嫁さんはどうなったんだろう。渡辺俊介と森重和の証言は率直で面白い。

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2017年03月24日Fri [05:52] 中南米  

旅行マスターMr.タンの南米探究紀行

旅行マスター Mr.タンの南米探究紀行~カリブ海・ウユニ塩湖・コルコバードの丘・サンバカーニバル~旅行マスター Mr.タンの南米探究紀行~カリブ海・ウユニ塩湖・コルコバードの丘・サンバカーニバル~
鄧予立

パレード 2016-06-11
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香港の企業家の南米旅行記というものだが、日本の取引先に名刺代わりに配るつもりなのかな。写真が多いから、受け取って困惑というほどもなさそうだが、FX屋みたいだな。「香港FXの父」なら「秒速」など気にせず、世界旅行していられるのだろうが、スリナムにも行っていうのは、在スリナム中国大使と付き合いがあるかららしい。ということで、使っているのは特区パスポート。キュラソーなどでは中国と特区パスポートの区別が入管で出来なかったみたいで、もめたらしい。まあアジア圏以外はそんな国が多かろう。

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2017年02月26日Sun [04:36] 中南米  

コロンブスの不平等交換

コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史 (角川選書)コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史 (角川選書)
山本 紀夫

KADOKAWA 2017-01-25
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このテーマはもう何冊目だというくらい、ジャガイモ本を書いている人だから、慣れものである。奴隷貿易まで踏み込んでいるのが新しいが、ジャガイモと奴隷の不平等交換という舞台設定では必要か。奴隷が先か、作物が先かというと、作物が先なのだが、ジャガイモ、トウモロコシと交換で与えたのは疫病となるか。先住民人口を減らしたのは西洋人が持ち込んだ疫病であり、カリブではほぼ全滅させられたりもしたのだが、梅毒が西洋から持ち込まれたというのは史実ではないらしい。コロンブス以前に梅毒の記録がないとしたら、梅毒は新大陸からもたらされた可能性が高いとはなるが、日本への感染経路は西洋からで確定しているのjか。

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2017年02月09日Thu [06:08] 中南米  

コルテスとピサロ

コルテスとピサロ: 遍歴と定住のはざまで生きた征服者 (世界史リブレット人)コルテスとピサロ: 遍歴と定住のはざまで生きた征服者 (世界史リブレット人)
安村 直己

山川出版社 2016-12-02
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山川世界史リブレット人。言わずと知れたアステカとインカの征服者であるが、共に今日では悪行とされているから単体にはならんか。ピサロはペルーで今でも銅像があったりするが、メキシコでコルテスの銅像は考えられないらしい。ピサロも別にペルーで偉人とされている訳でもないのだが、メキシコのアステカほど、インカがペルーのナショナリズムのパーツとなっていることもなく、むしろアタウアルパやマンコ・カパックを英雄化しているエクアドルの方がその傾向は強いかもしれん。ペルーでインカと言えばインカ・コーラだろうし、クラウディオ・ピサロという現代の英雄もいる。

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2016年11月27日Sun [05:23] 中南米  

ラテンアメリカ文学入門

ラテンアメリカ文学入門 - ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで (中公新書)ラテンアメリカ文学入門 - ボルヘス、ガルシア・マルケスから新世代の旗手まで (中公新書)
寺尾 隆吉

中央公論新社 2016-10-19
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最近、マリオ・バルガス・リョサの自伝を訳した人か。読もうと思ったけど、2段組みで500頁くらいあって、フジモリに敗れた1993年の本というから、躊躇してしまった。この新書は200頁くらいで入門だから良い塩梅。カストロが亡くなった日でなんだけど、前半で「魔術的リアリズム」までの流れと、終盤でイザベル・アジェンデやボラーニョの新世代を紹介する以外はキューバを巡ってのラ米文学者バトルロイヤルみたいな話が続く。ラ米にプロレタリア文学が根付かったのも、読み手が非識字で、書き手がブルジョアという致命的な構造があったからかと思うが、その穴をキューバ革命が埋めてきたというところはあったろう。バルガス・リョサのガルシア=マルケスへのパンチ事件やパディージャ事件といった象徴的なバトルがあったのだが、いずれも特権階級文士の政治痴話である。スペイン語は日本語より言語人口が多いのだから、世界的知名度がある作家が専業で食えないというのもおかしな話であるのだが、魔術的リアリズムといった難解な文学がラ米文学の代表となったのも、書き手が大衆のニーズとは別のところで勝負したからである。ラ米作家に多い外交官という職は食い扶持より名声を維持するツールという側面があったのではなかろうか。

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2016年10月02日Sun [02:14] 中南米  

資源国家と民主主義

資源国家と民主主義―ラテンアメリカの挑戦―
名古屋大学出版会(2016-09-07)
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博論もの。ボリビアの大使館で専調していた人らしい。ボリビアとペルーの労働運動の政治参加比較など。前者はよりアクティブで、後者は穏健とも言われるが、それは国の経済に占める資源産業の割合と関係しているのだろう。ペルーは南米で一早く左翼運動が移植された国であるのだが、ボリビアより複合的な国家構成であったが故、その影響力が政治を支配するまでには至らなかった。モラレスが大統領就任後もそのスタイルを変えなかったのは、そうしたモノカルチャー的後ろ盾があるからであろうが、エル・アルトが今や国の政治を左右するほどになっているのか。文字通り、上からの支配であるのだが、空港を押さえられたらどうしようもないだろうし、「下町」の富裕層との微妙な力学は興味深い。

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2016年06月26日Sun [04:25] 中南米  

南米「棄民」政策の実像

南米「棄民」政策の実像 (岩波現代全書)南米「棄民」政策の実像 (岩波現代全書)
遠藤 十亜希

岩波書店 2016-05-19
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アメリカ博論もの。修士以来在米の人で、基本的に英語で日本の南米移民史を紹介したものとみてよい。実際に著者が実地調査はしているなおだろうが、日本の参考史料を「縦を横にする」作業がメインだったと思われる。アメリカ日系人(含ハワイ・カナダ)に関してはアメリカで体系的な研究書があるのだろうが、南米移民史は英語への翻訳は少なかろう。その意味ではタイトルと中身の乖離があるのだが、タイトルは岩波好みか、単に通史では類書との違いが出ないからか。南米と謳っているからかもしれんが、「棄民」では代表的なドミ共の話は無し。またボリビアもほとんどなく、自ずからブラジルとペルーに特化。この辺は単に史料が揃っているからなのかもしれん。フジモリはアメリカ人の興味を惹くだろうが、ペルーで彼がチノかハポネスかで問題になったなんてことがあるのかな。戦時中は一部あったかもしれんが、現在では事実上、チノもハポネスもペルーでは同義であって、フジモリがハポンだといったところで、ああチノの一部ねで終わり。その辺はブラジルとは違う。

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