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2019年08月28日Wed [15:30] 中南米  

還流する魂

還流する魂: 世界のウチナーンチュ120年の物語
三山 喬
岩波書店
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「世界」に連載されていたものらしい。ということで、元朝日記者らしいナイチャー左翼ではあるのだが、退社後にペルー移住したそうで、沖縄はそっち繋がりかもしれん。世界ウチナーンチュ大会は本土でもよく報じられているので、それ自体に新味がある訳ではないのだが、世代的に上野英信に影響された組か。上野英信がキューバ取材の許可が下りなかったのは時代のせいだろうが、琉球新報は許可されたのか。今でも正規に取材ビザ取ろうとするとむずいんかな。沖縄県人は南米では日系人のマジョリティということになるのだが、日本アイデンティと両義的であるのが一般的。日系人のイメージが総じて良いというのもあるかもしれんが、内地系でも初代の文化が「日本文化」として継承される訳だから、相対する国家は日本ということになる。その国家と文化の非対称が日系社会で意識されるにはマイノリティである必要があるが、沖縄の数的マジョリティと文化的マイノリティの矛盾はわりと曖昧であった様な気がする。

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2019年06月08日Sat [03:43] 中南米  

CIMARRON



青幻舎インターナショナルは知らんかったが、青幻舎はずっと海外関係をやってきた版元らしい。東京営業所よりも前に上海出張所を開設し、ロンドン支社まであるのか。フランクフルトとかでこういう本を買い付けている様だ。原書はフランスっぽい。シマロンって元々フランス語なのかな。写真だけ見て楽しい奴だが、明らかに衣装用意してポーズとらせたカタログ写真なので、そこに民俗学的価値があるのかどうかは分からん。

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2019年05月22日Wed [17:05] 中南米  

壮大なる南米旅行記 



幻冬舎メディコン。1951年生まれで、それをウリにはしているのだが、太文字多用など、文面年齢が若く感じる。このくらいの年代だと20代から海外旅行は普通に行っていたみたいで、ツアー上がりというものでもない様だ。ただ、南米はデビュー戦だったみたいで、お約束の英語通じないネタとかで、壮大なのは行き先だけか。マチュピチュとかウユニにペリトモレノまで行けば、誰でも壮大な気分にはなる。

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2019年05月18日Sat [00:39] 中南米  

パタゴニア、アンデス、アマゾン大自然ガイド



ガイドというかただの旅行記なんだが、今までテーマ別にやっていたものが、特にテーマが無い旅行分をまとめてといったところだろうか。南米三大観光地だとマチュピチュ、イグアス、ガラパゴスといった感じだろうが、自然系だとパタゴニア、アンデス、アマゾンということになるか。最近はウユニがイグアスに代わって入っているのかもしれんが、アンデスでマチュピチュとウユニをカバーするのは良いとして、パタゴニアでイグアスをアマゾンでパンタナールをカバーするのはどんなものなのか。

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2019年03月21日Thu [00:10] 中南米  

ハポネス移民村物語



フェミ系のイメージは無い人なのだが、昔からインパクト出版会御用達だったんだな。例によって韓国人らと一緒のスペイン語圏日系移民文学探訪記。つなりはブラジル以外ということなのだが、スペイン語が理解できるのは通訳兼の外大院生一人という布陣だったらしい。基本的にテーマは日本語文学なので、それで構わんのだが、ドミニカ共和国移民は福田赳夫がトルヒーヨと同じ反共だったからというのは気になる記述。福田が首相に就任する20年くらい前の事なのだが、何か福田が関係しているのか。ニクソンが副大統領だった時、トルヒーヨに日本人移民の有能さを聞かされ、ハイチとの国境地帯に日本人を入植させたそうだが、福田はニクソンが大統領時の首相で、1961年に暗殺されたトルヒーヨと反共同盟を結べるはずもない。

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2018年12月25日Tue [04:42] 中南米  

「外国人の人権」の社会学 



運動家とは一線を画して、法律面での論考とのこと。今、入管は悪の権化として界隈のターゲットにされている訳だが、政府機関の瑕疵を攻めることで、政権を揺さぶるという目的が見え隠れすることは否定できないだろう。そうした文脈にあるものではないのだが、書類面での不備を理由にした日系ボリビア人と犯罪を理由とした日系ブラジル人の退去処分について、法律面の運用が一貫してないのではないかという指摘。覚せい剤取締法違反や売春防止法違反に問われたニューカマー韓国人や中国人が強制退去にならず、特別在留を得たケースがあったことを以て先の日系人のケースと齟齬が生じているのではないかということだが、この辺はケースバイケースであり、家族や本人の状況を最大限考慮するかどうかは個々に裁量権で判断するしかなかろう。著者は今USPにいるそうだが、日本はもう先進国ではなく金を稼ぐ国ではないという見方をするのが「リベラル」のお約束みたいになっている。ブラジルに関して言えば80年代、90年だって、別にデカセギがカネだけを意味していた訳ではない。階級社会のブラジルでは肉体労働者が差別されるのは当たり前という自覚は多かれ少なかれ皆が持っているものでもあるし、ブラジルでカネも持っていても、そのカネが危険を招いたり、インフレで消滅することも有り得ることは誰しもが分かっていることなのである。

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2018年09月26日Wed [03:56] 中南米  

世界に広がる沖縄SOBA 

世界に広がる沖縄SOBA世界に広がる沖縄SOBA
平川宗隆

編集工房東洋企画 2018-06-01
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東洋出版でもなく、東洋書店(新社)でもなく、東洋企画というのは初見だったが、沖縄の編プロらしい。本業は印刷かも。沖縄県農林水産部畜産OBだそうで、琉球政府に入庁して、復帰の年に青年海外協力隊員としてインドに行ったのか。パスポートの関係かもしれんが、仲井眞弘多などは通産官僚で駐米しているから、法律的には復帰前でも青年隊になることはできたのかも。そういった背景もあってか、世界で沖縄そばを広めるキャンペーンに参画しているらしい。ハワイ、ボリビア、ブラジルといった沖縄移民人口があるところでは根付いている訳だが、運動としてはそうした国ではなく、ラーメンをキャッチアップした世界展開を目指しているらしい。

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2018年06月08日Fri [01:38] 中南米  

ラテン・アメリカの旅

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北原靖明

叢文社 2017-10-13
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ストレートなタイトルだが、内容もストレート。ツアーもバックパッカーも含めて、14年分そのまんまである。さすがに400ページ超は辛い。叢文社はカスタム出版とういう看板でやっているみたいだが、過去に昭和堂や大阪大出版会からも単著を出しているらしい。定年退職者らしいが、何をしていた人なのかはよく分からんかった。米国駐在の経験はあるらしい。ガラパゴス、イースター島、イグアス、マチュピチュ、パタゴニア、エンゼルフォールと黄金ルートを制覇。チリで英語ガイドがいないと一騒動起こしているのだが、観光ガイドの話をじっくり聞きたいタイプの人はいるんだな。同じツアーでガラパゴスに行った人が、俺のコースにはイグアスが入っていないとブータれてたというから、感覚的にはガラパゴスもイグアスも世間的には近場にあるというものなのだろうか。

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2018年02月06日Tue [04:36] 中南米  

地図で見るラテンアメリカハンドブック 

地図で見るラテンアメリカハンドブック地図で見るラテンアメリカハンドブック
オリヴィエ ダベーヌ フレデリック ルオー オレリー ボワシエール 太田 佐絵子

原書房 2017-12-12
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原書房のこのシリーズ、結局何冊出るんだろう。フランス製らしく、ラテンアメリカの定義はスペイン、ブラジルから独立した国々ということになるが、ハイチも含まれるらしい。カトリック衰退、ポピュリズム興隆は最近に始まったことではないのだが、ブラジルでは年間50万人もカトリック人口が減っているのか。ペルーなどでもその要因はプロテスタントの宣教にあるのだが、この辺は脱宗教化ではなく、宗教リバイバルと言って良いものだろう。カトリックの保守性の限界は解放の神学の台頭を招いたのだが、最近のプロテスタントの興隆は貧困層ではなく、中間層をそのターゲットに据えている様だ。

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2018年02月01日Thu [04:35] 中南米  

日系文化を編み直す

日系文化を編み直す:歴史・文芸・接触日系文化を編み直す:歴史・文芸・接触
細川周平

ミネルヴァ書房 2017-03-31
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細川周平さんは依然、単著は1冊なのか。現在、移民研究の花形である在日ブラジル人研究にも手を出せば良いのだろうけど、ブラジルの日系文化はもう違うステージになってしまっている。それはペルーでもハワイでも同じなのだが、氏主宰の研究会は今こそ日系文化を編み直す必要性を感じているのだろう。日本語文学にしても、日本語歌謡にしても、もはや一世が消滅せんという時代であるから、絶滅奇種であるのだが、伝統文化の領域ではないので、次の世代には継承されない。サークル化して継続されても、そこに消費者が存在しないと、作家としては成立しない。現在の在日ブラジル人漫画と往時のコロニア文学の本質は同じではあろうが、その土地である必然性は現在の方が強いだろう。

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2017年09月27日Wed [06:11] 中南米  

ラテンアメリカをテーマに起業するというリアル

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金安顕一

中南米マガジン 2017-07-10
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中南米マガジンの本なのか。クラウドファウンティングで作ったらしい。中南米マガジン自体がビジネスとして成り立っているのかどうかは分からんが、その辺を含めて、編集長がいつも聞かれる疑問に答えた形なのだろう。日本のラ米研究者は600人ほどいるというのは学会での頭数が根拠なのだろうが、それすらラ米で食っている人数に数えるのは怪しいので、スペイン語、ポルトガル語出を職に繋げられるのかというのは学生獲得に於いても切実な問題になるか。スペイン語などは世界的には中国語を大きく引き離して、二外のトップだと思うが、日本ではそれほど地位がない。職安でそれ関連の仕事を探したことあるが、1.2件見つかれば良い方。そうなるとやはり起業の方がリアルということになるが、店関係が基本となるか。太田昌国などもで出てきて、出版事情も語っているが、あそこも北川フラムが出版社を買収したところから始まっている。覆面屋とかレコード屋は好き者には実益度外視だろうけど、やはり食い扶持は他に必要っぽい。

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2017年09月05日Tue [05:53] 中南米  

ラテンアメリカはどこへ行く

ラテンアメリカはどこへ行く (グローバル・サウスはいま)ラテンアメリカはどこへ行く (グローバル・サウスはいま)
後藤政子

ミネルヴァ書房 2017-05-30
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ミネルヴァの「グローバル・サウスはいま」はもう全巻出ているのか。アフリカの巻はまだ読んでいないな。大御所の後藤政子もそうだけど、もう1人の編者も左派シンパみたいだな。とはいえ、ラ米研究者で右派シンパは聞いたことが無いし、ゲバラ、ピノチェト、解放の神学、サパティスタ等諸々を否定して生きていける業界ではないか。とはいえ、センドロ・ルミノソとか最近のベネズエラなどは批判の対象でしかないだろうし、カストロも長生きしすぎて左派的イメージは消えてしまった。ブラジルが失速し、アメリカも存在感がなくなっているので、盟主無き共存がこの先も続くなのだろうが、国家間の格差よりも国家内の格差が深刻なのは共通している。キューバは例外的な位置にいたが、外貨組との格差が生じてきているし、ベネズエラの混乱はどこの国でも起こりうる現実である。コスタリカやチリといった国が先進国に近づいているとされているが、長い間その位置にいたのはベネズエラであった。ただ、コスタリカでも殺人発生率はアメリカの2倍、日本の10倍以上という状況であり、チリも言うまでもなく治安の問題は抱えている。

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