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Haruki Murakamiを読んでいるときに我々が読んでいる者たち
辛島 デイヴィッド
みすず書房
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村上春樹作品の翻訳者群像みたいな話。藤井省三がこれの中国語圏バージョンを書いていたけど、辛島デイヴィッドがそれにインスパイアーされたのかどうかも読んでいるかかどうかも分からん。藤井本の中身詳細は覚えてないのだが、おそらく村上春樹の翻訳は中文よりも英文の方が先であったと思う。講談社インターナショナルがアメリカ人の翻訳家を採用し始めたのは70年代だそうだが、川端や谷崎の次のコンテンツを用意する必要もあった様だ。訳者も戦後世代となり、日本文化というエスニック背景を有することなく、日本語として読みやすい、英語に訳しやすいという点で村上春樹作品が選ばれるのも必然であった様だ。その頃、村上春樹の次に推されていたのが高橋源一郎で、その次が村上龍だったらしい。いずれも「群像」出であるから、当然ではあろうが。訳者とともに英文エディターとして講談社インターナショナルにいたのはハワイ生まれの広東系の人たっだそうで、同性のパートナーが日本で働くことになったので、KIに職を求めたのだという。漢字は読めたとのことで、この辺にも中国語圏との接点はあった様だ。

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2019年08月17日Sat [02:07] 中東/アラブ  

アラブ音楽 



文庫クセジュ。楽天の書影だとやけにカバーが黄色いな。底本が1988年だそうだが、初版は1971年と、もはや半世紀前か。当時のフランスでは「アラブ音楽」は一エスニック伝統音楽みたいな扱いだったのだろうが、フランスのポップ音楽シーンに於いてアラブ音楽は未だにそんな感じなのだろうか。イスラームにとって音楽は宗教的にどういう扱いなのかよく分からんが、とりあえず、音楽が禁忌であるという事はない。ISも音楽は使っていたし、サウジアラビアにも歌手はいるのだろうけど、スーフィーと音楽に親和性があるところから、スーフィーズム自体をイスラームの文脈ではどう捉えるかということと関係してくるか。

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2019年08月16日Fri [15:39] 米国  

アメリカ人のみた日本の死刑

アメリカ人のみた日本の死刑 (岩波新書)
デイビッド・T. ジョンソン
岩波書店
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今回は宗教的文言を意識的に排した観があるな。死刑廃止を拒んでいるのが日本人の感情論であるという認識であれば、現実的に死刑廃止を実現させるには日本人の感情を刺激する様な部分は慎重にならざるを得ないかもしれん。復讐の論理も西洋は克服した、「文明国」で死刑を廃止していないのは日本とアメリカ(の一部)だけという言説だが、それが日本人の感情を動かすのかどうかはわからん。死刑に犯罪抑止効果はなく、被害者遺族救済にも繋がらない。絞首刑は失敗の確率が高く、非効率かつ残忍であるというのはその通りかと思うが、エビデンスが感情を抑え込む役割を果たさないのは東洋だけに限らんだろう。戦後GHQが死刑を東京裁判用に死刑を存続させた為に日本は自ら死刑を廃止する機会を逸したというのは日本の民主主義は自ら勝ち取ったものではないというアレと同じ論理だが、日本の後進性を指摘すればするほどに、日本人は意固地になるというのは確かではあろう。

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2019年08月16日Fri [15:23] 中国  

刺し身とジンギスカン 

刺し身とジンギスカン 捏造と熱望の日本食
魚柄 仁之助
青弓社 (2019-02-27)
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青弓社は論文系のイメージが強かったのだが、こういうライトなものも出しているんだな。刺し身とジンギスカンはタイトルになっているのだが、なぜ、もう一つのチャップスイはタイトルから外されたのだろう。前2つに比べて、認知度が低い(ジンギスカンは道外では高いとは言えないが低い)ことも、タイトルが長くなるからというのもあるが、やはりチャップスイは日本(ジンギスカンも日本産料理)料理ではないという史実からサブタイと矛盾が生じるか。モンゴル方面から提起されているジンギスカン名誉毀損説はひとまず置くとして、チャップスイが日本でもメジャー料理であった時代があったとは知らんかった。アメリカ発祥とされる料理なので、当然ではあるが、大陸からではなく、アメリカから世界中に拡散されて日本に入ったという経緯らしい。それが昭和8年頃だそうで、例によって日本食化もされるのだが、戦争の時代が終わっても定着しなかったとも言い切れないか。野菜炒めとか、チャンプルーにしてもチャップスイの遺伝子を継いでいるのだろうし、チャップスイという名称が日本語化しなかったということか。

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2019年08月15日Thu [14:04] 中東/アラブ  

一神教と戦争



最近の橋爪大三郎は対談づいている観が。同じ新書であれば、コスパ的にこっちの方が圧倒的に高いとは思うが。イスラムに限らず、別に中国でも韓国でも良いのだが、「専門家」の語る「日本人は知らない」「世間一般の認識を正す」という啓蒙主義的前提が空回りしている現状では、中田孝の様な理解されようが理解されまいが、我道を貫くのみというオタク道の方が共感は得やすい土壌はあるかもしれん。コミケ参加でその辺との親和性が高い事も証明はされているのだが、事、違うオタク間で戦争になった時の処理のシステムが構築されていない点は問題ではあろう。イキナリ火炎バーナーで燃やすなんていう荒っぽいマネは常人にはできんが、戦場で敵の戦闘員という認識があれば戦闘行為であるので、論理的矛盾は無い。宗教間の戦争には論理的正しさがあるが、国家間の戦争には論理的矛盾があるというのは確かではあるか。ナショナリズムやイデオロギーが宗教化する所以ではある。

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2019年08月15日Thu [13:38] 米国  

極北のひかり 



星野道夫の後継者らしいが、文体も意識しているのか、無意識にそうなっているのか、星野に似ている。こうしたアドベンチャー型ものは人生に悩んでいる若者へのメッセージとして機能するので、俗物キャラ設定はできないか。好きなことを、のめりこめるものを仕事にして生きることをモデルとするのは是か否かというと、是ではあることは間違いないのだが、世の人々の何%がそれを実現できるのかということはまた別問題としてあるか。可能性が0%でないのだから、自分次第で100%と考えて冒険家となった人が、局面に於いて可能性を試してしまう危険というのもあるのだろう。

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2019年08月14日Wed [04:00] ロシア  

リベラルを潰せ 



日経のモスクワ支局員だったらしい。トランプの黒幕がプーチンで、プーチンの黒幕が世界家族会議であるとなると、宗教右翼が世界の元凶ということなのか。あくまでも「リベラル」というか反保守の側から見た陰謀論ではあるが。コミンテルンが世界を操っているみたいな話だが、ウクライナにしてもソロスにしても、ロシアでは反ユダヤ対ユダヤの文脈になっているんじゃないのか。世界家族会議と言うと統一教会を連想してしまうのだが、統一教会ではなく、日本会議がコミットしているのだという。知らんけど、日本会議はLGBTとか同性婚とかに反対の姿勢はあっても、それが綱領になっている訳ではなかろう。杉田水脈が叩かれたのもLGBT自体がキリスト教世界みたいに社会的問題として争われている訳ではないので、政治的標的になったのではないか。「リベラル」のターゲットの本丸である安倍がLGBTに危機感を抱いているといった話は聞いたことがないのだが、トランプやプーチンのお仲間ということであればそうでなくてはならんのか。

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2019年08月14日Wed [03:33] イギリス  

古き佳きエジンバラから新しい日本が見える 

古き佳きエジンバラから新しい日本が見える (講談社+α新書)
ハーディ 智砂子
講談社
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投資セミナーで知り合った編集者から本を書いてみないかいと誘われたらしい。在欧結婚移住組女性の本は新書では定番ではある。かつては出羽守一色であったこともあり、その反動で日本スゴイ系が趨勢ともなったが、結局、どっちもどっちで、出羽守と日本スゴイがセットになったのが最近の傾向。まあそれが海外だろうと日本だろうと、フツーの人間の日常である。ただ、スコットランドをディスる箇所は無理がないが、日本をageる箇所は無理している感じがしないでもない。英語圏だと、他国でよくある英語至上主義みたいなことをすると相当嫌味になるので、日本人が英語を話せないのは当然であって、英語以外を使う場面が無い英国人が外国語を全くできないのと同じであるとしている。相対化すれば、英国人(スコ人)は英語以外の言語自体が想定外なのであり、外国人は外国語(英語)を話すという認識がある日本人の方がマシであると。

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2019年08月14日Wed [03:11] インド  

知的所有権の人類学 

知的所有権の人類学ー現代インドの生物資源をめぐる科学と在来知
中空 萌
世界思想社
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博論もの。アニキャラみたいな名前だが、東大博士。インドには一度も行ったことがない段階で、インドをテーマにする事にしたのだという。そこに至るストーリーは書いてあるのだが、植物などの生物資源の知的所有権はそれを使っていた先住民に帰属するといった予想通りの結論では無かった。この辺のテーマで現在論議になっているのはアマゾンの新薬原料植物であり、開発成功すれば桁外れの利益が見込める新薬開発競争が加熱している。研究資金も巨額ではあるが、その植物を薬草として使っていた先住民に還元されることがない現況に巨大資本への批判が集まっているのだが、そうした議論も含め政府レベルで一元化できているのはブラジルではなく、インドであるということか。インドは国内に製薬メーカーが揃っていることもあり、巨大外資の影響力が限定的であるのだが、古くからアーユルヴェーダの伝統があるので、国民の共有財産という認識がある様だ。

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2019年08月14日Wed [01:34] 昭和萌え映画  

青春の蹉跌

映画
青春の蹉跌 <東宝 DVD 名作セレクション>
東宝 (2019-12-18)
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フィルセン

ショーケンの大学生も桃井かおりの短大生も似合ってないな。それが狙いかもしれんが。

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2019年08月13日Tue [01:11] イラン  

イランの家めし、いただきます! 



ついに僕らの産編も新書進出か。「私の旅ブックス」名義で、新書サイズよりもちょっと大きいので、新書ではなく、サイズ変更だよということかな。「わたしのとっておき」の資源活用という訳でもないみたいで、ラインナップみると旅ノウハウ的なものが多い。単独国テーマはこれは最初か。「女ノマド」とかの「女ひとり」系イスラム旅で新書を幾つか出している人なので、ある程度計算ができたのかもしれん。ただ、本当にイランに行ってきましたというだけの話で、レシピ本かと思わせて釣る作戦か。イランよりインドの方が外食は美味いというのは認めるが。

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2019年08月13日Tue [01:01] フランス  

旅するパリより住みたいパリ



遅まきながら、ごま書房も新社になっていたのを知った。wikiによるとゴマブックスとは今は全く関係ないとのこと。ホムペ見た感じ、ビジ本とか投資本とか計算できるものだけ出している感じだが、女性エッセイのパリ本もその範疇には入るか。クリニック持ちの医師なので、パリのアパルトマンプチ移住なんて余裕ではあろうが、年寄りにはシニア・ビザというものが出るのか。医療事情的な話は皆無であり、職業は略歴で知ったくらいなのだが、美術、音楽、グルメとツボは押さえている。

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