2017年10月20日Fri [23:24] トルコ  

文化遺産はだれのものか

文化遺産はだれのものか――トルコ・アナトリア諸文明の遺物をめぐる所有と保護文化遺産はだれのものか――トルコ・アナトリア諸文明の遺物をめぐる所有と保護
田中英資

春風社 2017-04-10
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博論もの。ケンブリッジらしい。元文は英語だろうが、この辺のテーマは大英博物館批判になるんかな。アフガニスタンでも西洋社会の大仏再建計画を批判する人がいるそうだが、トルコも保護計画とのバーター要求には反発する向きがあるとのこと。特にギリシャ文明と被る箇所があるので、トルコでは文化遺産に関しては西洋文化ではないとの主張が強いそうだ。では西洋ではなく、東洋かというと、それはオリエンタリズムを孕ませてしまうので、西洋でも、アジアでもない、アナトリア文明であるという。先週読んだ「テュルクの歴史」でも触れられていたが、中央アジア高原、イスラーム、西洋近代といった多層的アイデンティの中で文化遺産はトルコ人のナショナリスティックな感情を刺激するのだろう。この国も盗掘、密売の歴史はあるのだが、その風当たりは厳しいらしい。

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2017年10月19日Thu [06:12] 米国  

不法移民はいつ〈不法〉でなくなるのか。



トランプ時代になって出たものかと思ったら、原著はオバマ時代らしい。オバマの時に不法移民の合法化があったから、その流れのか。ただ、原著がどこまでなのか分からん。フォーラムとか解説とか書籍案内、更には日本人だけの座談会などがあって、それらが半分以上占める。それでも普通は著者のヨイショ話に終始するものだが、ほとんど批判的みたいになっていて、著者はこういう形態で翻訳刺され本になったことを分かっているんかな。この著者は「開放国境論者」だそうで、つまりは移民が所得を追求する権利は正義であり、無条件で入国させるべしというもの。さすがにそれは行き過ぎであると批判ふが出ているのだが、経済とか治安とか抜きにして、移動の自由や幸福の追求を普遍的な人権とするなら、この世の人類はどこの国に住むのも自由ということにはなるか。そうした原則が否定できなかったから、今の様な反動を招いたのではあるが、日本人の座談会でも多文化共生は既に破産していますなんていう発言が飛び出している。移民研究の人たちは多文化共生信者ばかりかと思いきや、そうでもないのか。

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2017年10月19日Thu [05:42] 東アジア  

消費大陸アジア

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川端 基夫

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アジアは事実上の単一市場なのか。「アジア新興国」というと日本以外の全てみたいだが、中間層の消費マインドの変化といったテーマはもう40年くらい前からあるんじゃないかな。製造業が廃れ、今後はサービス産業が進出の主体になるのは確かなのだろうが、現地化しないと生き残れない。投資も国内以上になるだろうから、その利益を還元するのは税務上の優遇措置でもない限り、厳しいのでは。香港の吉野家はもう30年以上だけど、牛肉文化があったのが大きいかな。中国人院生に香港の吉野家で出口調査させたら、足を止めてくれる人が少なくて困ったそうだが、いきなり普通話で声掛けしたっぽいな。

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2017年10月19日Thu [05:16] 中国  

敗走千里

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陳 登元 別院 一郎

ハート出版 2017-06-19
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ハート出版が著作権切れを確認の上、復刻させたらしい。戦後GHQがプロパガンダと認定して発禁にしたそうだが、小説読み慣れないから、何が問題視されたのか分からんかった。GHQというか国民党がクレーム付けたんかな。中国人が日本語で書いたという設定は戦前だし無理は無いのだけど、素人目でも日本人が書いたものだろう。石川達三とか火野葦平の一連の支那出征ものの影響が見て取れるのだが、敵としての日本軍はほとんど見えないから、プロパガンダというのはその点なのかな。戦場なのに痴話話が多くて、出来の悪いキワモノ小説としか。

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2017年10月18日Wed [05:36] 米国  

トランプ時代の日米新ルール

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薮中 三十二

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薮中は今は私塾主宰なのか。外務事務次官で上がりみたいだが、結局どこの大使にも就いたことがなかったから、駐米大使もなかったのだろう。北朝鮮問題の時に名前が売れたくらいだが、元々は対米交渉屋だったらしい。何かの交渉でアメリカに行く時に機内で空港で買ったボブ・ウッドワードの本を読んでいるのがテレビで放送されたのだが、あれは北朝鮮の件だったかな。ボブ・ウッドワードを意識した書き方ということでもなく、キモとなる様な話もない。佐藤優とか天木直人とか、東郷茂彦とか馬渕晴夫とかいなくなった原田ナントカみたいに諸事情からウケ狙いに走る必要はないか。トランプさんと終始さん付けである。

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2017年10月18日Wed [05:17] 韓国  

在日コリアンの歴史を歩く

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在日コリアン青年連合

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韓青連というのは韓青と朝青から分裂した組織だそうだが、総連からも民団からも距離があることにより結局一番ラジカルになっているのか。韓国の主思派と解同がバックになっているみたいで、拉致以降国内政治不介入原則の総連の肩代わりに糾弾闘争を実行部隊として肩代わりしている様だ。例の一橋の件などもこの関係みたいだが、キリスト教や立正佼成会など色んな利害関係で動いているみたい。日本人がチョゴリを着たり、日本人を民族学級に入れることに民族の血が汚れるという理由で反対があり、議論しているレベルなので、共生未来もクソもないのだが、その点では日本という国に生まれてしまった朝鮮人の悲哀はあろう。日本でなければ、帰化も同化も抵抗圧力は強くなかったのだろうけど、「歴史」をアイデンティティの基盤に置くことに多少なりとも疑問を感じている人はいると思う。

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2017年10月18日Wed [04:48] イギリス  

王様でたどるイギリス史

王様でたどるイギリス史 (岩波ジュニア新書)王様でたどるイギリス史 (岩波ジュニア新書)
池上 俊一

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岩波ジュニア。ドイツ、フランス、イタリアに続いての第3弾だが、専門は西洋中世とのこと。しかし、現代中国政治研究者である父親の仕事柄、幼少期に中国漬けであった反動からヨーロッパに走るという気になる記述が。1956年生まれの著者の父親となると、大正期頃の生まれと思われるが、著者の幼少期となると、文革か。ググっても出てこない昔の人みたいだが、愛知生まれで見当が付くのは愛知大教授だった池上貞一という人。1918年生まれということは分かったのだが、東亜同文書院の人だったっぽい。家庭でも中国漬けというのは充分ありうるが、親子2代の中国屋というのはいるんかな。中嶋嶺雄の息子はアメリカ屋だが、t臭いと睨んでる衛藤杏奈や姫田小夏の父や祖父は分からん。中国屋には家永三郎の孫と阿南家の跡継ぎがいるが、元大使もその嫁も研究者という訳でもない。熟女AVの川奈まり子の父親が中国研究者だそうだが、未だに誰だか分からない。1967年世田谷区出身だけではなく、せめて元の姓が分かれば。中国漬けの反動でAVということであれば分かるのだが。

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2017年10月17日Tue [06:01] 東アジア  

留学生からみたニッポンの不思議

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西牧 義江

イマジン出版 2017-06-01
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四日市大学という学校らしい。1939年生まれの名誉教授だが、香港で日本語教師をしていたんだな。70年代頃だろうか。その伝手を買われて留学生呼び込みで招聘されたのかもしれんが、四日市辺りだと、バイトはなくとも、工業があるから、就職は良さ気である。ただ、留学生採用も製造業からサービス産業にシフトしているから、最近はどうなのかは分からん、名古屋辺りの大学院を経て就職するのが王道の様だ。初期は中国人ばかりだったのだろうが、今はベトナム人が主体か。東京辺りに多いネパール人は四日市では仕事もコミュニティもないから、あまり行かないのかもしれない。スリランカとバングラデシュは古株の伝手があるのかもしれん。日本語作文はちょっと添削し過ぎかも。

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2017年10月17日Tue [05:45] ヨーロッパ  

言語多様性の継承は可能か

言語多様性の継承は可能か: 新版・欧州周縁の言語マイノリティと東アジア言語多様性の継承は可能か: 新版・欧州周縁の言語マイノリティと東アジア
寺尾 智史

彩流社 2017-08-21
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読むチャンスを逸したと思ったら、新版が出てた。博論ベースだそうだが、この手の研究書が3年で新版が出るのは珍しい。なぜミランダ語と温州語と播磨語なのか分からんかったのだが、前者2つの繋がりはあって、著者の母語と合わせ1冊の中に言語多様性を内包させることに意味があったんだな。温州ネットワークに関しては前に読んだ「コミュニティ・キャピタル」でも指摘されていたけど、グローバル舞台での言語多様性を逆手にとったモノリンガルがビジネスの鍵となっている。リスボンに中華料理屋が1件もなくなったというのはビックリだが、あの国は元々華僑が多い様で、それほどでもなかった。返還前は香港のパスポートと違って、マカオのは本国と同じEU印だったから、リスボンで店をしなくても、ロンドンでもパリでも住めるし、マカエンセを除けば、マカオ人は奨学金留学生ばかりだったんじゃないかな。定住組はモザンビークとかティモールの難民系華人が多かった印象。温州人がそこに含まれるのかどうか分からんが、それより新華僑の方が多いのだろう。「デカセギ」の在日ブラジル人が差別や単一言語社会に苦しんでいるというのは人にもよるが、顕在化しているのは第二世代以降かな。著者はブラジルは地方暮らしであったそうだが、デカセギのブラジル人は日本で自分たちは地方からサンパウロとかに来ている国内出稼ぎと同じ様なものだという認識はあるから、日本語勉強したり、日本社会に溶け込むといったことは最初から割り切ってる感じである。中国人でもそうだが、言語多様性を継承するには逆説的に排他性も必要なのではなかろうか。

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2017年10月17日Tue [05:05] 東アジア  

ソ連と東アジアの国際政治1919-1941

ソ連と東アジアの国際政治 1919-1941 (東北アジア研究専書)ソ連と東アジアの国際政治 1919-1941 (東北アジア研究専書)
麻田 雅文

みすず書房 2017-02-18
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オムニバス論集。編者80後の麻田雅文だが、酒井哲哉が序論、服部龍二が史料紹介、最初と最後を固めているのだが、名前貸しみたいなものなのか。この辺のテーマは微妙に研究者が多い。中国は厳しくなったが、ロシアにお宝史料が眠っている可能性はまだ十分ある。北樺太購入と北樺太石油がわりとトレンドなのは、北方領土問題解決のヒントになり得るからだろうが、もはやロシアには売る必要も日本に開発を任せる理由はないし、日本もかつてほど体力はない。当時も日本側が北樺太に提示したのは1億円であったそうだが、その額の意図をソ連側は図りかねていた様だ。最初から買う気がないからわざと低い額にして、交渉決裂でドカンと打ってくることもあるだろうし、段々と値を吊り上げて、その気にさせようとしているのか、橋龍や宗男の時にも額の提示はしたのだろうが、いずれにしてもアラスカの失敗もあったから、カネ以上のものを得ないとロシアにはメリットはなかろう。

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2017年10月16日Mon [04:56] 米国  

ベトナム戦争に抗した人々

ベトナム戦争に抗した人々 (世界史リブレット)ベトナム戦争に抗した人々 (世界史リブレット)
油井 大三郎

山川出版社 2017-08-31
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山川の世界史リブレットだけど、もう人シリーズの方も終わりに近づいているのに、今頃出るのがあったのか。世界史といってもベトナム戦争だから、現代史であるが、今のアメ・りべの源流はやはりベトナムになるんかな。日本のべ平連はほぼ死に絶えたけど、今、沖縄で暴れている爺さん婆さん連中はその頃の高揚感のリバイバルに浸っているのだろうし、アメリカの反トランプも反体制という点ではあの時以来なのかもしれん。今の日本の「市民運動」というのがそうである様に、アメリカのベトナム反戦もモスクワに忠実なアメリカ共産党の関与があったそうなのだが、その一方で反共も毛沢東派もあったりして、イデオロギーが相対化されたことにより大衆運動として成立した様だ。

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2017年10月16日Mon [04:40] イギリス  

ブリティッシュロック巡礼

ブリティッシュロック巡礼ブリティッシュロック巡礼
加藤 雅之

青弓社 2017-08-29
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時事の記者で、嫁の転勤でロンドンで専業主夫えおしていたという。その話は平凡社新書になっているそうなので、今度読んでみる。で、主夫だから暇ということではないのだが、英国ではライブ三昧と聖地巡礼の日々だったみたいで、それも本になれば仕事ということになるか。ロンドンでは40年前に伝説だったミュージシャンがまだ現役でライブを行っているのだから、死ぬ前に観とかないというという気分にはなるか。ということで、無慈悲にも観たミュージシャンの年齢が全て記されているのだが、これが60代、70代ばかりで、50代だと若手である。アデルの27歳葉例外だが、娘の初めてのコンサートをストーンズにしてしまったので、家族サービスも必要だった様だ。プログレ好きみたいだが、その下世代のヘビメタ、その下のパンク、その下のニューウェーブでも、もう60代に突入しているので、プログレは70代になるか。ポール・マッカートニーもキング・クリムゾンもチケットは売れなくて、日本の方が全然動員できるそうだが、ピンク・フロイドだけは別格なのか。日本でもそうだが、老人がロックを続けられるのも、そのファンが大人買いできるからであって、幾ら下が出てきてもそれで淘汰されるということはないのか。

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