2017年02月28日Tue [06:20] 北朝鮮  

金正日とワルツを

金正日とワルツを―ロシア人女性記者の金正日極東訪問同行記金正日とワルツを―ロシア人女性記者の金正日極東訪問同行記
オルガ マリチェバ 朴 廷敏

皓星社 2016-08
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映画をもじったタイトルかと思ったら、本当に金正日とワルツを踊ったという人の書いた本だった。とはいっても、喜び組ではなく、ロシア人の女性記者。略歴を見る限り、現場記者というより、政府関係の人のようだ。金正日の極東訪問に同行し、北朝鮮にも行っているそうだが、将軍様はワルツだけでなく、キスまで要求したという。晩餐会の席上なので、密室の事ではないのだが、その前段階で、おつきの者が著者にダンスを申し込み、断られると、金正日が出てきて、断れないという、普通に考えれば仕込み。おつきの者はご丁寧に著者にウォッカをこぼしたり非礼を働いているのだが、これも仕込であろう。将軍様はロシア語は理解している様だとのことだが、幼少期はロシア語で育っていることは判明しているので、親父クラスまではいかなくとも、普通に喋れるはず。2004年に出たものだが、訳しているのは韓国人二人なので、原著は韓国で出たものの様だ。著者が韓国語で書いた訳ではなかろうが、日本海は東海であったりと、その辺は抜かりが無い。

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2017年02月28日Tue [06:03] 中国  

北京レポート

北京レポート 腐食する中国経済北京レポート 腐食する中国経済
大越 匡洋

日本経済新聞出版社 2016-08-26
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これも日経。重慶支局なんてあるのか。定石通り、巷に溢れる「嫌中本」の批判から始め、実際の中国を伝えたいという様なことを宣言するのだが、結局、「私の見た中国」は私という世界だけの実際であって、「私が見ていない中国」が幻想世界であるという証明にはならんのよね。「歴史認識」の方はもう常識ではなくなったが、日本人は中国人を見下しているという「常識」は中々崩れないものだね。中国人は貧乏だも、中国人は金持ちだとも表裏一体なのだから、どちらかを出して、どちらかを否定することは不可能であるし、日経が煽ってきた中国経済バラ色論を、今になって腐食論で覆い隠せるものではない。

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2017年02月28日Tue [05:42] イギリス  

英EU離脱の衝撃

英EU離脱の衝撃 (日経プレミアシリーズ)英EU離脱の衝撃 (日経プレミアシリーズ)
菅野 幹雄

日本経済新聞出版社 2016-10-26
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日経欧州総局編集委員だった人。金融関係はEU離脱後に向け、誘致合戦が激化しているみたいだが、日経の欧州総局はそのままロンドンであろう。実際の直接的要因は別にあるのに、トランプと英のEU離脱が同一視されるのは移民排斥が大きな理由とされているからであるが、勝った側の当事者がその勝利を確信していなかったということもあげられる。ボリス・ジョンソンなどは勝ったにも関わらず、政治の表舞台から降りる羽目になってしまったが、離脱が否決され、問題が解決されないままの方が、本人にはチャンスであったろう。アメリカみたいにいざとなれば、戦争でも為替操作でもなんでも一国できる国と違って、大英帝国は外資を繋ぎ止めるために日本に泣きを入れてくる国に成り下がった。さすがに中国と心中するつもりはないだろうしが、今後は中国の顔色を覗わらなくなってしまったので、大変だ。

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2017年02月27日Mon [04:16] キューバ  

キューバ音楽を歩く旅

キューバ音楽を歩く旅キューバ音楽を歩く旅
さかぐち とおる

彩流社 2016-11-21
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「地球の歩き方」ライターは、ロンリープラネットのライターみたいに職業、旅行者という感じなのかな。中南米、南欧がメインというが、本職はキューバ音楽という認識なのであろう。東京書籍から「専門書」は出したので、今回は音楽に旅情報を加えたダイジェスト版。BVSCの頃は一時、盛り上がって、村上龍などがメジャーにしようとしていたけど、もう一ジャンルとして定着したのかな。ただ、貧困から抜け出るのは音楽かスポーツという中南米や黒人世界の成功モデルがいよいよキューバにまで波及したのは勝手ながら、ちょっと寂しい。著者も治安の件、解説者が「チーノ」の件を書いているが、私がキューバに行った時に感じたのと同じであった。彼らより数年前の一番酷い時期で、夜は一歩外に出たら、真っ暗闇であったのだが、ところどころに見える小さな灯りを目印に歩いていくと、子どもがラジカセの前で踊っていたりした。それだけでも、直前に中米を旅した者には明らかに違う世界にきた事を実感させられた。

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2017年02月27日Mon [03:55] 米国  

いまこそ知りたいドナルド・トランプ

いまこそ知りたいドナルド・トランプいまこそ知りたいドナルド・トランプ
アメリカ大統領選挙研究会

水王舎 2016-07-01
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共和党の指名選挙に勝利した時点のものの様だ。巻末の参考文献などを見ても、いかにもやっつけ仕事といった感じなのだが、本選までに売り切る覚悟で作ったのだろう。田中マー君はトランプ・タワーの住民という情報が流れていた頃だったと思うが、「隣人」という表現になっている。家賃は700万円か。ニューヨークだと、最高級という訳ではないかも。たぶんヤンキース持ちだろう。トランプ大学というのは知らんかったが、所謂ディプロマミルでもなく、ただの講演会チケットみたいなものなのか。ヒラリーがトランプの現妻との結婚式に出席していたというのも皮肉だが、元々。同じ世界の人ということだね。

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2017年02月27日Mon [03:42] パラオ  

土方久功正伝  日本のゴーギャンと呼ばれた男

土方久功正伝―日本のゴーギャンと呼ばれた男土方久功正伝―日本のゴーギャンと呼ばれた男
清水 久夫

東宣出版 2017-01
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土方久功という人は中島敦との絡みで記憶にあるのだが、パラオに住んでいた彫刻家で、著者は世田谷美術館で学芸員をしていた人らしい。遺族から土方の日記の寄贈先について相談を受け、自ら翻刻をして、退職金をつぎ込む覚悟で出版先を探したのだという。結局、民博の調査報告という形で出版は出来たそうだが、この評伝は自前なのかな。日本のゴーギャンと呼ばれるだけに、現地女性との関係が興味深いのだが、この辺は当時、南洋に行った単身男性にとっては通常のことなのだろう。「オクサン」として当てがわれたのが、17歳の娘だったそうだが、日本国内でも、外国人男性は同じ様なケースはあったと思う。日本に派遣されたイスラム教指導者の評伝にもそんな話があった。ただ、土方という人は少女趣味(原文ママ)があった様で、ロリコンというやつだが、ヌードモデルに13歳の女の子を使って、その子に対する偏愛を日記に残していたりする。芸術家なので、遺族がクレームをつける筋合いのものではなかろうが、現在であれば、出来ないものであろう。

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2017年02月27日Mon [03:23] スペイン  

現代スペインの諸相

現代スペインの諸相――多民族国家への射程と相克現代スペインの諸相――多民族国家への射程と相克
牛島 万

明石書店 2016-12-31
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明石だけど、「現代スペインの知るための」が出るまでのウォーミングアップみたいなものかな。「アンダルシア、ガリシアなど地域編の知るためのに参加したメンバーや、丸善系の「スペイン文化読本」執筆人など。大御所の川成洋は一執筆者か。「カストロとフランコ」の人も入っているな。この手のテキストだと、通常は本文硬めで、コラムで息抜きというのが定石なのだが、この本は逆で、本文柔らかめで、コラムは全部哲学担当の一人が書いている。エクアドルのクエンカで日本語教師をした人らしいのだが、青年隊だったのかな。オルテガ・イ・ガセーとかフランス現代思想、マイモニデス。よく分からんかった。本編で興味深いのはカタルーニャのだが、カタルーニャ語の話者は86年に65%、書くことができるのは32%だったものが、07年に81%、65%まで押し上げ、それから再び減少に転じているのだという。これは移民の関係らしいが、カタルーニャ人でもフランコ世代では第一言語がカスティーリャ語の人が大勢おり、移民はカタルーニャ語より、「スペイン語」というのが第一選択となる。ルーマニア人はスペイン全土に100万人近くいるそうだが、移民二世がカタルーニャ・ナショナリズムとどう折り合いをつけていくのかは気になる。

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2017年02月26日Sun [04:36] 中南米  

コロンブスの不平等交換

コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史 (角川選書)コロンブスの不平等交換 作物・奴隷・疫病の世界史 (角川選書)
山本 紀夫

KADOKAWA 2017-01-25
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このテーマはもう何冊目だというくらい、ジャガイモ本を書いている人だから、慣れものである。奴隷貿易まで踏み込んでいるのが新しいが、ジャガイモと奴隷の不平等交換という舞台設定では必要か。奴隷が先か、作物が先かというと、作物が先なのだが、ジャガイモ、トウモロコシと交換で与えたのは疫病となるか。先住民人口を減らしたのは西洋人が持ち込んだ疫病であり、カリブではほぼ全滅させられたりもしたのだが、梅毒が西洋から持ち込まれたというのは史実ではないらしい。コロンブス以前に梅毒の記録がないとしたら、梅毒は新大陸からもたらされた可能性が高いとはなるが、日本への感染経路は西洋からで確定しているのjか。

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2017年02月26日Sun [04:23] マレーシア  

アジアで活躍する!

アジアで活躍する! (日本とASEANの新時代)アジアで活躍する! (日本とASEANの新時代)
徳永 誠

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マレーシア政府観光局の人らしい。最近の若者は覇気が無い。俺は若い頃、外国を見て、留学してと自分語りをはじめるから、その手のものかと思いきや、PR本でした。マレーシア留学は安い。多様性がある国で、国際感覚を養えると、留学プログラムを売り込んでいるのだが、そのコンセプトだとフィリピンとの差異化は治安ぐらいか。とはいえ、それがコストの差を埋めるものではなかろう。中国語やマレーシア語の同時学習という武器もあるが、英語はフィリピンと比べてどうなんだろう。

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2017年02月26日Sun [04:13] 東アジア  

あなたにもできる外国人へのこころの支援

あなたにもできる外国人へのこころの支援―多文化共生時代のガイドブックあなたにもできる外国人へのこころの支援―多文化共生時代のガイドブック
野田文隆 秋山剛 多文化間精神医学会

岩崎学術出版社 2016-09-20
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実用書なのか、研究書なのかよく分からんやつ。一般向けではなく、医療、保健関係向けか。医療関係は身体的な病状であれば、言語の問題は深刻ではないんどあろうが、精神的病であれば、これは外国人にとって、日本の医療機関を受診するのはハードルが高い。米国は日本と違って精神科のハードルが低すぎる国だが、移民の精神科医は大流行だと聞いた、知らんかったが、昭和大烏山病院では中国人専用外来があるそうで、常時中国人医師が詰めているのだという。中国人の場合、都心の闇医者があるが、やはり保険証保持者は日本の医療機関にかかるのが一般的か。なもんで、入院中に隣のベットが中国人であったのは驚かなかったが、帰国者の看護師がいて、通訳に出てきたのは驚いた。後日、東京メトロの駅員がネイティブ中国語で応対していたのも驚いたのだが、その時は数日で退院したので、病状含め、詳しいことは聞かなかった。ただ、その入院患者が日本語の「八百屋」という単語が気にっ入ったのかやたら使うのが変だった。看護師「どこに行ってたんですか?」患者「八百屋」、「え、買い物ですか」、「違う、八百屋だよ」、「・・・・」。あの会話は未だに謎だ。八百屋にでも勤めていたのだろうか。

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2017年02月26日Sun [03:39] 韓国  

帝国日本と朝鮮野球

帝国日本と朝鮮野球 - 憧憬とナショナリズムの隘路 (中公叢書)帝国日本と朝鮮野球 - 憧憬とナショナリズムの隘路 (中公叢書)
小野 容照

中央公論新社 2017-01-17
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あとがきはちょっと気になるな。この本が朝鮮スポーツ史における日本語で読める唯一の学術書であるとしているのだが、日本時代の朝鮮野球だけでも私の記憶では何冊か読んでいる。叢書であるから学術書なのだろうけど、かといって先行研究としてノンフィクション作品を無視できるものではないだろうし、朝鮮スポーツ史という大枠まで広げて断言できるなら、それは大した自身である。著者は韓国で修士を修了したそうだが、野球のワールドカップ日韓戦でのマウンド国旗事件で、韓国人の日本への敵意に気がつき、日本人の嫌韓が日韓ワールドカップがきっかけだったと知って驚いたのは安田浩一の本を読んでからだという。日韓ワールドカップは著者が20歳の時であるが、そのことに全く気がつかずに韓国に留学したのだろうか。野球の人は全くサッカーに興味ないということはあるだろうし、私も正直野球にはほとんど興味は無いのだが、韓国人にとってはサッカーも野球も競技そのものより、愛国心発揚という共通した文脈にあろう。その意味では台湾の「KANO」の様な事態は起こり得ないのだが、野球用語の朝鮮化を含めて、そこに面倒くささを感じてしまうと、韓国なり朝鮮なりは理解することはできないか。

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2017年02月25日Sat [07:05] 中国  

バーバリアン・レンズ

バーバリアン・レンズ: 中国における西洋廃墟の写真史バーバリアン・レンズ: 中国における西洋廃墟の写真史
レジーヌ ティリエ R´egine Thiriez

国書刊行会 2016-11-24
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1998年原著なのか。円明園は私が初めて行った時はまだ放置された廃墟の雰囲気があったのだが、最近はどうなんだろう。やはり観光地化しているのだろうか。元が元だけに中共史観では抗日関係と違って、愛国基地化する訳にはいかんのだろうが、代わりに愛国対象となったのが例の動物像。中野美代子先生が解説を書いているのだが、あの像はレプリカに過ぎないのに、中国政府の言い分をそのまま報道するメディアを叱っている。39億円で落札してそれを払わなかった中国人が如何に馬鹿げた「愛国行為」であったかという見方が大勢であったと思われるが、あれは偽物オークションに浮かれる人たちへの一撃だったのか。野蛮と文明の二極論は中国では今も健在なのだが、西洋を文明と位置づけると、必然的に中国が野蛮になってしまうので、中国を文明として世界に位置づけさせる渇望の表れなのだろう。廃墟とされた中国の西洋建築はある種のメモリアルである。

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