シルクロードの「青の都」に暮らす―サマルカンド随想録シルクロードの「青の都」に暮らす―サマルカンド随想録

同時代社 2009-12
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著者は1941年生まれで、ウズベキスタンで日本語教師をしているとの事。ウズベキスタン人の若い嫁を娶った様で、嫁の家系の一代記やイスラムの葬式の話もあるのだが、本人は仏教徒だという。ウズベキスタン人はムスリムなのに酒は飲むし,豚肉を食う人もいるとは言っているのだが、イスラム教徒が仏教徒に嫁ぐというのどうなんだろう。旧ソ連の世俗国家だから、別に問題にならないのかもしれないし、本人も問題視している様子は無いのでソレで良いのかもしれん。日本人捕虜が建設した建物にまつわる「神話」を論破しているのも良かった。モンゴルでもこの手の神話があって、日本の経済発展を日本人の労働気質を理由とする証左ともされるのだが、実のところ、捕虜が一から建設した建物ではなく、最終段階で捕虜の労働力がその他流刑囚とともに動員されたということに過ぎないらしい。こうそた自虐なら「自尊」の神話が現地住民の証言という尤もらしい証拠をもって流布されるのだが、結局、自虐も自尊も当の日本人よりも傍観者であった現地人の伝聞によるところが大きいのである。それが時の政府によってプロパガンダにされたり、逆に住民側の反政府意識から、かつて敵であった者への神話が構築されることもある。

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2010年02月10日Wed [02:26] 米国 | 本・雑誌 |読書メモ  

ニューヨーク おしゃべりノート

ニューヨークおしゃべりノート―地球の歩き方編集女子が見つけた、NY最強の楽しみ方教えます (地球の歩き方BOOKS)ニューヨークおしゃべりノート―地球の歩き方編集女子が見つけた、NY最強の楽しみ方教えます (地球の歩き方BOOKS)

ダイヤモンド社 2010-01-16
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ブランドも活用しなければ意味が無いのだが、「地球の歩き方BOOKS」なんてのも出てたのか。書いているのは編集女子というのだから、自給自足なんだけど、歩き方もここまで定番となると編集の個別ファンとかでも付いているのだろうか。歩き方ブランドのウリである写真を一切使わず、全てイラストで通したのは費用対効果はもちろん、読み物としての性格を重視したものであろう。こういうイラスト旅ものはグレゴリとかkmpmとか、アリバイなのか著者の顔が究極にまでデフォルメされたものが多いのだが、これは別にイラストレーターを使っているので、少女漫画の主人公に使えそうなキャラとなっている。もちろん編集女子の実写近影はなし。

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2010年02月10日Wed [00:51] フランス | 本・雑誌 |読書メモ  

パリの菫

パリの菫パリの菫

未知谷 2009-10
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名は体を表すではないが、未知谷の本は何だかよく分からんものが多い。朝日の記者をやめてフランスに自分探しに出た人の本は前に読んだが、その30年以上前に同じ形でフランスに渡った先輩がいたのか。1972年採用だとすると、女性はまだ少なかった頃だろうし。その辺の事情はこれまで幾つかエッセイを認めているそうだが、その後もパリエッセイで暮らして来たのだろうか。定期的にパリに渡っている事は書いてあるのだが、84歳だった母親も呼んでのパリ生活だったらしい。この母親はその世代には珍しい,大変な西洋崇拝の人だったらしく、その血を十分受け継いでいる著者をして、何が彼女をそうさせたのか考察している。そうした背景があるからこそ84でパリに来て、洋食中心の食事も出来る訳だが、最後は病に倒れ、その介護話も少々。ということで、パリの話だけではないのだが、故郷の京都の「都電」という表現がある。都電というと私などは東京のソレしか思いつかないが、京都でも都電と言うのか。この場合「みやこでん」とか読む訳ではないだろうね。

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2010年02月09日Tue [08:57] ヨーロッパ | 本・雑誌 |読書メモ  

ハプスブルク三都物語

ハプスブルク三都物語 - ウィーン、プラハ、ブダペスト (中公新書)ハプスブルク三都物語 - ウィーン、プラハ、ブダペスト (中公新書)

中央公論新社 2009-11-26
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著者は独文の人で、これまでの著書5冊全てに「ウィーン」を冠している。ウィーン滞在は冷戦末期の2年だけだそうだが、プラハもブタペストもウィーンの延長線上にあるものとして捉えている。ウィーン・フィルに対する偏愛ぶりも相当なものだが、著書も歴史というより、音楽関係が多い様だ。ただ,歴史に関してもコンパクトにはまとまっている。中公新書の「物語歴史」シリーズよりも読みやすいとは思うのだが、いま一つ興味が持てなかったのは私が苦手としている音楽と中世に、著者がドンピシャでハマっているからかもしれない。見解の相違ではなく、趣味の不一致である。

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2010年02月09日Tue [00:15] ノルウェー | 本・雑誌 |読書メモ  

ノーベル平和賞の虚構

ノーベル平和賞の虚構ノーベル平和賞の虚構

宝島社 2009-12-09
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意外にも中国語プロパーであった著者は米国陰謀ものを得意としているのだが、今回俎上にあげられるのはノーベル平和賞。この賞は佐藤栄作や金大中がカネで買った賞であって、せいぜい金正日が外されたり、池田大作が買う事が出来なかったりする程度の「常識」が備わっているくらいなもの。今回、オバマが受賞した事により、その虚構性が一段とクローズアップされた訳だが、ノルウェー人が密室で5人で決めるというという賞の価値はノルウェーという小国の利害関係によって成り立っていることが分かる。その意味ではグリーンピースやシーシェパードが受賞するという線もないのかもしれないが、アルゴアの受賞をみても、米国の環境ビジネスと直轄した「不都合な真実」がある訳で、オバマ受賞も「良い戦争」を免罪して、北欧の兵器産業を維持して行くという方針があったらしい。地雷撲滅キャンペーンが受賞したのも生産国の責任から、日本を含む「世界」の責任として処理費用を捻出させるという米中露の「談合」の結果らしいが、今回も核兵器保有国(つまり常任理事国ね)の談合により既得権益を温存させたのではないかという疑念も。それもまた一種の陰謀論なのかもしれないけど。

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2010年02月08日Mon [12:11] 中国 | 本・雑誌 |読書メモ  

中国ビジネス最前線

中国ビジネス最前線中国ビジネス最前線

カナリア書房 2009-10
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コンサル屋が出しているアジアビジネス情報誌で取り上げた企業紹介の様だ。ものつくり企業ではなく、仲介会社とか、ソフト関連、留学支援といった情報で食ってる会社が多いのは類は友を呼ぶといったところであろう。そしてその多くが新華僑によって作られた会社であるのも少ない元手で起業できる業種が限られているという事情があろう。この内の何社が10年後に生き残っているかというのも気がかりだが、起業がスタートであるか、ゴールであるかがその行く末を決めるのだろう。まずサイトを構築してという実業モデルは淘汰のスピードが早くなった分、熾烈な競争上に乗ることさえ難しくなってきているし、虚業からスタートするのはそれなりの覚悟が必要かも。もっともそれだけ参入障壁が低くなったということだが、手持ちのカードがないと真っ当なトコには相手にされないのは日本でも中国でも一緒。

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2010年02月08日Mon [01:11] 米国 | 本・雑誌 |読書メモ  

小日向文世 アメリカへ行く。

小日向文世 アメリカへ行く。 『サイドウェイズ』撮影日記小日向文世 アメリカへ行く。 『サイドウェイズ』撮影日記

ぴあ 2009-10-10
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小日向文世という人は全く知らんのだが、この「サイドウェイズ」という映画は予告編を見た記憶がある。そのアメリカでの撮影日記なのだが、映画は全く観たいと思わせる要素がないな。監督は和歌山県生まれで母親が日本人、高卒後渡米ということなので、主演者である小日向が監督は日本語が堪能だと驚く理由はないだろう。日本資本が入ったハリウッド映画の助監督をしてきたみたいだが、この映画は日本公開限定っぽい。アメリカのロードムービーもパターン化している、というかハリウッド映画の脚本は雛形が決まっているので、ジム・ジャームッシュの様なノリでないことは間違いなかろう。菊池凛子はもう純ジャパ映画には出ないというか、役がないかな。次はトラン・アン・ユンの「ノルウェイの森」か。まさか英語劇ではなかろうな。

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2010年02月07日Sun [23:12] イギリス | 本・雑誌 |読書メモ  

イギリス流「融通無碍」のススメ

イギリス流「融通無碍」のススメ (講談社+α新書 453-1A)イギリス流「融通無碍」のススメ (講談社+α新書 453-1A)

講談社 2009-04-21
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高尾慶子みたいなタイトルだなと思ったら、英国礼賛オヤジか。α新書もディランなんとかの本が売れてるみたいだから、在欧の書き手にもお鉢が廻って来たのかもしれんが、この人は常に日本人がイギリス人に学ぶべきという前提だから、アホ臭い。前著ではイギリス礼賛日本批判の度が過ぎていて、国内の読者から呆れられたのか、今回はその辺りはセーブ気味。とはいえ、この人の目に映る日本は子供が親を殺したり、少年犯罪が続出するトンデモ国家であることには変わりがない様だ。もっとも同様の事件がイギリスで起こると、イギリスのマスコミの追求が確かだとか、礼賛を忘れないのでシラケる。酒鬼薔薇の事件は日本のマスコミも追求がスゴかったが、ひょとして英国では当たり前の少年氾の実名報道について言っているのだろうか。どうも自分がいた頃の日本はそんな事件が起きる国ではなく、自分が英国に移住してから変わってしまったという認識がある様だが、そんな都合良く社会が急変するものか。むしろイギリスで報道される日本が歪んでいることを疑うべきなのだが、英国マスコミ礼賛組にそんな疑問が生じることはないのかな。クジラを食ったら罰が当たるとも言ってるし。

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2010年02月07日Sun [13:28] 中東/アラブ | 本・雑誌 |読書メモ  

中東のクール・ジャパニーズ

中東のクール・ジャパニーズ中東のクール・ジャパニーズ

同友館 2009-11
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「ドバイがクール」の人も登場するけど、タイトルはそれを捩ったものなのかな。たしかに中国とかヨーロッパの日本人ビジネスマンなどはあまり「クール」ではない。それぞれ人生の半分以上を中東に捧げている猛者ばかりだから、その経歴は気になるところ。日本料理店経営の人も長く日系企業の社員に食事を作る仕事をしていたそうで、日系駐在、独立というのがパターンの様だ。そうなると必然的にアラ石のプレゼンスが高くなるが、中小商社の人は一人でビジネスを抱える事になるから、それ一筋ということも。改宗は一人だけか。ハーフっぽい娘さんと一緒に写っているから結婚が機かな。そうした「砂熱商人」の世界を一変させたのがドバイの台頭ということになるのだけど、中東のホテルで働く日本人女性というのは以前にはあまり例をみなかったものだろう。その点においては駐在とかのバックグラウンドを持たない若い起業家がドバイに登場し始めているみたいで、米国など英語圏でキャリアを積んだ者が多い様だ。「ジャパニーズ・クール」は既存の宗教や民族意識と距離を置いた無国籍的魅力を指す事が多いのだが、その意味では「中東のクール・ジャパニーズ」は肩書きなしで世界を渡ってドバイに乗り込んだ者に相応しいだろう。ただ、著者はアラブの水をどっぷり飲んだ「中東のホット・ジャパニーズ」こそが「クール」であるという見方をとっている。

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2010年02月07日Sun [01:58] 中国 | 本・雑誌 |読書メモ  

感染症の中国史

感染症の中国史 - 公衆衛生と東アジア (中公新書)感染症の中国史 - 公衆衛生と東アジア (中公新書)

中央公論新社 2009-12-21
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パンデミックものは最近の新書の定番であるのだが、中国史との組み合わせはこれまでの医療系ライターには不得意なところ。この著者は中国史の中でも衛生疫学史を専門としているらしい。中国は文書の国で、政権の正統性を司るのは歴代政権の文書を保持しているかどうかということというのはその通りなのだが、これまでの感染症の歴史については「疫」の符号の下、記録が多くのこされているのだという。「東亜病夫」の国というのは文字通り、古来より中国で感染症の歴史が連綿として続いていたことを表しているのだが。日本の公衆衛生の近代化が中国に及ぼした影響は日本経由の西洋思想流入に勝るとも劣らないものかとも思う。香港の「青山道」に名を残す青山胤通などは後藤新平や北里柴三郎の様なビックネームと並び称されるべき人物であろう。「青山道」が戦後も返還後も生き残ったことを考えると、それが香港人にとって呼びやすい名前で日本人名として意識されることがないといった理由以上に、反対する声がなかったということなのだろう。台湾、満洲で実践した日本の公衆衛生近代化は結局、731や毒ガス疑惑で、感染症の発生自体が日本の陰謀という声に消し去られて、中国大陸でこの分野の日本の貢献を論ずる事自体が難しいのだが、日本が衛生的な国であるということは訪日経験のある中国人の誰しもが思うことなので、いずれ光が当たる日が来るのかも知れない。

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日本語カーナビで行く ヨーロッパ・レンタカー旅行完全ガイド  イタリア編日本語カーナビで行く ヨーロッパ・レンタカー旅行完全ガイド イタリア編

角川書店(角川グループパブリッシング) 2009-05-30
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荒俣宏はこんな本にも手をつけているのか。自分は免許が無いらしく、夫人が運転したそうで、共著者となっているのだが、杉浦日向子が亡くなる10年以上前に再婚していたのか。夫人は元客室乗務員とのことだが、JALを持ち上げているのはそういうことなのかな。もうすぐ国際線から撤退するみたいだけど、スポンサーはJALでなければ、このカーナビ会社か。自分が運転しないのに、ドライブ指南をあれこれ書いているのも妙だが、文体は荒俣宏で統一されている。女性編集者が一人、後部座席にくっついていたらしい。夫人がピザの斜塔を支えている写真があったり、まあ観光案内ではあるのだが、博物館めぐりも怠りはしない。アマルフィに行って、イタリア大好きな日本人でもここまでたどり着ける人はいないとか言ってるけど、最近、映画の舞台かなんかになったんじゃなかったけ。

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2010年02月06日Sat [13:28] イギリス | 本・雑誌 |読書メモ  

図説 英国貴族の暮らし

図説 英国貴族の暮らし (ふくろうの本/世界の文化)図説 英国貴族の暮らし (ふくろうの本/世界の文化)

河出書房新社 2009-09-12
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これもふくろうの本か。英国貴族なんぞには別に興味は無いのだが、図説には弱い。貴族というと何かおちょくってる感じもするのだが、さすがに本場の貴族は並外れた暮らしである。もっとも実際は一般の人と変わらない生活をしている人がほとんであろう。カントリーハウスとは重要文化財されて、現役で使われることもないのかもしれんが、いくばしかの入場料とかツアー料金をとったところで、維持管理費には追いつかないとも思える。鳩山会館もカネとって見せてるけど、あれとて、相続税の差し押さえを逃れるためという話もある。結局、相続税も贈与税も支払っていなかった訳だが。

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